カーメンテナンス/車の点検ポイント

夏本番前にやっておきたいエアコンメンテ エアコンのチェック法

特に梅雨から秋口まではエアコンがフルに稼働しますが、夏の焼けるような熱さの中でエアコンが壊れたら大変です。

執筆者:高山 則政

文章 : 高山則政(All About Japan「カーメンテナンス」旧ガイド)

エアコンのチェックをやってみよう

梅雨に入ってジメジメした日々が続きますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?今回は、この時期から秋口まで大活躍する、エアコンのチェック法について紹介してみたいと思います。

カーエアコンのおおよその仕組み

まず、エアコンの仕組みをチョットだけおさらいです(僕もどうやって動くのか良く分かんないので・・・)。まず、どういう原理で冷やすのかというと、エアコンのガスが気化する時に周りの熱を奪う性質を利用しているようです。例えば、オフィスやパソコン用のホコリ飛ばしがありますが、中身はHFC134Aで現在のクルマのエアコンガス(中は液体)と同じです。この缶の注意書きにもありますが、噴射していると缶の温度が相当下がってきて、霜が付くこともあるくらいです。逆さにして、液を噴射させると、吹いたところが凍るくらいなのでかなり冷えることが分かります。でも、これでは一回こっきりで終わってしまいます。エアコンでは、気化したガスが奪った熱をコンデンサーという放熱器で大気に放出し、コンプレッサーで圧縮して液化させ循環するようになっています。これを室内のエバポレーターで気化させると、温度が下がって空気が冷える仕組み(のハズ)です。エアコンはガスの気化→放熱→圧縮→放熱のサイクルを繰り返すようになっているわけです。
ついでにいうと、カーエアコンでは除湿暖房が出来るのがミソで、エバポレーターで空気を冷やして余分な水分を取り、ヒーターで暖めることでガラスを曇らせずに暖房ができます。

エアコンのメンテナンスは??

エアコン自体はそれほどメンテナンスをする部分はないですが、いくつかポイントがあるようです。

室内フィルター

まだ、全車種採用というわけではないですが、室内の送風ファンとエアコンユニットの間にエアフィルターが付いているクルマがあります。外の排ガスやホコリ、花粉などを取り除くためのフィルターです。フィルターの目が細かくて詰まりやすいので要チェックです。冷えない、風が弱いなんて時は、フィルターを疑ってみましょう。外車では、ボンネット裏(ワイパー下あたり)のネットの中にフィルターが入っている場合もあります。各車種の取り付け場所は、オーナーズマニュアルなどを参考にしてください。

エバポレーター

エアコンを使うと臭いニオイがすることがあります。エアコン屋さんに聞いた話によれば、エバポレーターという空気を冷やす部分に発生したカビのニオイだそうです。家庭用のエアコンでも、ここ数年でクリーニングするための洗剤が定着しましたが、クルマでもシーズン前にクリーニングしておきたいものです。良くある、ニオイ取り等は、はっきり言って気休めでしかないと考えます。一番効くのはムース状の洗剤をエバポレーターに直接吹くタイプです。処理は面倒でも、効果はてきめんです。家庭用エアコンのクリーナーを流用する方もいるようですが、トラブルを発生することもあるようなので、クルマ用を使用した方がいいと思います。また、カーショップでクリーニングサービスを行うところも多いので、依頼してみるのもいいでしょう。ただし、水抜き穴から洗剤を吹くタイプは、エバポレーターに届かないこともあるので、サービス内容を良く確認してから依頼するようにしたいものです。
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