モデル退職金はリタイアメントプランに便利だった
前編のコラムでは、
「モデル退職金の概念がレガシーデバイス化」するという話をしました(前編から読まれる方は
こちらへどうぞ)。レガシーデバイスとは、古くなって使えなくなった形式のことで、かつてパソコンで使われていた、シリアル、パラレル、PS/2ポートなどが例としてあげられます。今ではUSBにみんな統一されてしまい、一掃されてしまったというわけです。モデル退職金という考え方も、そうなりそうなのです。
とはいいつつ、「モデル退職金」がない時代に、個人にとって老後の資金準備が成り立つかという問題があります。後編では、ひとりひとりの人生設計という目線から、具体的なマネープランはどうあるべきか考えてみます。
「モデル退職金」については、やっぱり役立つ概念であることは間違いありません。たとえば、
1)
目標設定「老後のための準備が公的年金とは別に3000万円は欲しい」
2)
退職金を考慮「モデル退職金が1500万円は期待できる」
3)
最終目標の確定「それなら自分で貯めるのは1500万円だ」
というように段階的に計画を考える際に、モデル退職金が役立っているからです。
リタイアメントプランを考える際に必要なものとして
「公的年金でどれくらい収入が得られるか」と「実際にどれくらい老後の生活資金が必要か」のイメージを作る必要はあります。公的年金のモデルと実際の年金生活者の生活水準の統計はありますので、「自分でどれくらい準備をするか」を考えることは可能です。筆者はおおむね3000万円の目標を考え、個人の状況に応じて増やしたり減らしたりしていけばいいと考えています。少なくとも、何のイメージも持たずにお金を貯め始めるより建設的です。
しかし、3000万円を全額自分で貯めようというのはちょっと難しいと思います。このとき
「退職金や企業年金がどのくらいの価値をもつか」というイメージを持つことが必要です。そうすれば「半分くらいは退職金に頼れそう」とか「3分の1くらいは退職金がカバーしてくれる」というイメージができ、自分の努力目標がはっきりします。
仮に1500万円不足であって、現在40歳ということであれば、20年の期間に毎年75万円というように目標が見えるわけです(実際には20年間に得られる利息もありますので、毎月2万円、ボーナスから15万円ずつ、つまり年間54万円程度でも同じ目標は実現可能です)。
もし、モデル退職金が役に立たないとしたら、こうした計算はできなくなってしまうのでしょうか?
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