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心身の発達と深いかかわりをもつ子どもの絵の発達 子どもの絵の発達の道筋を探る(2ページ目)

子ども達の絵の発達には順序があり、幼児の段階では万国共通だといえるのです。さらに興味深いことに、心身の発達とも深いかかわりがあることがわかりました。

上野 緑子

執筆者:上野 緑子

幼児教育ガイド

「笛」(小学3年)腕の関節がおかしいが、この絵のよさにもなっている。矛盾ある表現は子の時期の特徴である。
■ 写実の黎明期・・・8歳から11歳ごろ

・羅列的な表現から、重なり、奥行き、遠近などの空間的表現がではじめる。
・図式的表現傾向から写実的表現傾向へ向かう。
・部分的には写実的に描けるが全体的には矛盾が起きたり、バランスが狂う。


「友だち」(小学5年)
5年生らしいダイナミックさで、
よく観察している。写実的表現
が少しずつ出ている。
■ 写実期・・・11歳から14歳ごろ

・観察力が増し、客観的であるがままの表現ができる。
・明暗、陰影、立体的、空間、質感、量感などを表せる。
・予想を立て、計画的に作業ができ、批判力、評価、鑑賞する力が育つ。


「モンスター」(中学2年)
事物をありのままにとらえる観
察力はいっそう鋭くなり、外形
だけでなくその対象と深く心情
をかかわらせ、内容的にも深く
読み取れるようになる。
■ 完成期・・・14歳から18歳ごろ

・客観的描写力が高まり、技術的にも精巧。
・本来の芸術に目覚め、外形の美だけでなく、内面的な心情や思想的な美も理解できる。
・抽象性、思想性、社会性などの深まりある思考、表現ができる。
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