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母の日。お母様の立場から遺産分割の提案 母の相続。税務上有利なもの。(2ページ目)

もうまもなく母の日5月9日。そこで今回はお母様の立場から、遺産分割の仕方の有利不利を考えてみようと思います。

執筆者:天野 隆

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■□検討事項2□■

検討事項2:お母様が取得する割合を半分未満にすることも検討する。

◆2次相続の特徴は配偶者の税額軽減がないということです。遺産はそのままお子様方に渡ります。お父様の相続財産からは、一般的に考えて配偶者が相続した分ですから、半分位になっているはずです。

◆お父様が亡くなった1次相続で、例えば4億円の遺産があったとすると、妻、子供2人の場合、相続税は4050万円になります。これが2次相続で2億円の遺産を子供2人で相続する場合、相続税は2500万円になります。相続財産は半分になっているのに、相続税は半分になっていません。半分の財産でも、相続税が半分にならないことにお気づきになるわけです。

◆では最初からお子さんに多くを相続してもらったほうが良いのでは?という意見があります。1次相続のときにお母様の取り分が少ない方が、1次相続、2次相続を合わせて考えますと節税になる場合が出てきます。確かに1次相続・2次相続の合計を考え,そうしたほうが税務上有利となる場合があります。

◆しかし、実際には多くの場合、次の理由でお母様が半分以上を相続していらっしゃいます。
(1)お母様の立場を考えると少ない財産では申し訳ない。
(2)最終的にはお子様のものになるからここは子として譲りたい。
(3) お父様のすがた(相)を続けるにはお母様が相続するのが適切だ
ここにも税法だけでは考えられない諸要素が影響を与えます。
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