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エスキモーが氷を買うとき

アメリカ屈指のマーケター、ジョン・スポールストラは、観客動員数最下位のネッツのチケット収入伸びを全米1位に導いた人物。前作「エスキモーに氷を売る」に続き、彼の手法と哲学を学べます。

中野 裕哲

執筆者:中野 裕哲

起業・独立のノウハウガイド

 エスキモーが氷を買うとき 

 著 者 :ジョンスポールストラ 訳)宮本喜一
 出版日 :2002/5/01
 出版社 :きこ書房

 
この本が買いたい!
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今週はマーケティングの本家本元、アメリカで屈指のトップマーケターの著書を紹介します。

著者のジョン・スポールストラは、NBAで観客動員数最下位だったニュージャージー・ネッツのチケット収入の伸びを全米1位に導いた人物。

前作「エスキモーに氷を売る」に続き、本書では、彼のマーケティング手法とその哲学を彼自身のドラマから学ぶことができます。

彼の凄いところは、限られた資源を最大限に生かして驚異的成果を上げるところです。使えるものなら、猫でも(実際はニワトリ。詳細は本書で)使います。

マーケティングというと多くの企業に「素人には太刀打ちできないもの」「お金がかかるもの」という先入観があります。

だから、すぐ広告代理店まかせにしたがります。でもそれって代理店の作戦かも。少なくとも彼らはマーケティングのプロですから、自社をマーケティングする腕も高いでしょうからね。

広告予算が余っている会社なら、彼らの言いなりでゴールデンタイムにタレントを使い、せっせと自社のイメージアップを図ればいいでしょう。

ですがほとんどの企業に、そんな余裕ありません。投じた費用はすべて回収し、かつ売上げを上げなければ、このご時世、シャレになりません。

もともと購買に結びつかないマーケティングなんて、社員が地元の友人にエバれるくらいの効果しか無いわけです。会社にとっては無駄遣いですよね。

でも本書で紹介される彼のやり方は、いずれも実際に会社にキャッシュを呼び込む方法ばかりです。

彼のやり方に共通しているのは、どれもお客さんの心に直接働きかけるやり方であるところです。お金をかけずに、消費者の「買いたい」心理を直接揺さぶり、魔法のように財布を開いていきます。

マーケティングって結局、人対人のコミュニケーションですものね。MBAでマーケティングを学んだ人よりも、行列のできるラーメン屋さんや保険の外交、ヤクルトおばちゃんたちのほうが、優れたマーケッターであることが多いのはそのせいでしょうね。

売るものは問いません。とにかく、何か売らなければいけないあなた!必読ですよ。

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