耐震改修を諦めない!毎月の支払がゼロで、「住まいの安心」を手に入れる方法は
日本が地震大国であることはよく知られています。そこで安全に暮らすためには、住宅の耐震性能を上げることが重要なテーマ。特に築年数が古ければなおさらです。検討すべき耐震改修工事の内容やその資金確保の方法などを、リフォームの専門家であるYuuさんに聞きました。
提供:住宅金融支援機構
お話をうかがった方
本名・尾間紫(おまゆかり)/住宅リフォームコンサルタント、住宅リフォームガイド、一級建築士。 現場経験が豊富で、講演・執筆・監修・取材協力も多数。過去を繕うものではなくコレカラの新しい暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。本当に満足するリフォームのノウハウを伝えている。
築年数が古く、耐震性能も低い家が多く残る現状
暮らしの安全を脅かす災害と言えば、すぐ思いつくのは地震ではないでしょうか。日本はこれまで幾多の震災を受けており、将来的にも高い確率で大地震が発生すると予想されています。
Yuuさん(※以下敬称略)「家族の生命や財産を守るために、家の十分な耐震性能は必須です。日本は世界的に見ても地震に強い家が多いものの、耐震性能が不十分な戸建住宅は2023年時点で約450万件もある※1というのが実情です」
では、自宅の耐震性能が十分なのかどうかは、何を目安にすればいいのでしょうか?
Yuu「まず、住宅がいつ建てられたのかを確認しましょう。1981年6月1日に新耐震基準が施行されているので、それより前に建築確認を受けた家は耐震性能が不足しています。さらに2000年に現行の基準が設けられ、主に木造住宅の耐震基準が厳しくなりました。実際に熊本地震などで2000年以前に建築された家が倒壊した例もあり、2000年以前も注意が必要です。ただし2000年より新しくても、シロアリや雨漏りなどで構造部分に腐食などがあると、耐震性能は格段に落ちます。これらは家が健康であることが前提となります」
※1:国土交通省「住宅の耐震化に向けた取組」
決断しにくい耐震改修は、手軽な診断からスタート
家の耐震性能は命に関わる大切な問題なのに、積極的に耐震改修を実行するのはハードルが高いというYuuさん。
Yuu「その理由は大きく2つあります。ひとつは効果が実感しにくいこと。水回りなどの一般的なリフォームなら、改修箇所がきれいで便利になったのがすぐわかるでしょう。また、省エネリフォームをすれば、光熱費ダウンなどのメリットが目に見えます。
一方、耐震性能は目では確認できず、いざというときが来ないとその大切さがわかりません。さらに『これまでわが家は大丈夫だったから』という安心感を持ってしまっている方も多いですね」
特に注意しなければいけないのが、高齢者が住む家です。
Yuu「地震に対する意識が低いわけではなくても、高齢になると『今のままでいい』と現状維持を望む傾向が強くなります。そのため、リフォーム工事そのものを面倒に感じるという方も。
実際に『親は大丈夫だと言うけれど、古い実家が心配』という子世帯からの相談は、よく聞きますね。実際にあったケースで、息子さんから実家の耐震診断の依頼があり、性能が不足していることが判明。親御さんは工事に難色を示していたのですが、比較的簡易な工事で改善できることが分かり、リフォーム後には『息子が言うからあまり乗り気じゃないまま工事したけれど、やっぱりやってよかった。これで家族みんな安心して暮らせます』とおっしゃっていました」
古い住宅に住んでいてなんとなく不安はあっても、耐震改修を何から始めて、誰に頼めばいいかわからないということもありそうです。
Yuu「まずは国土交通省の『誰でもできるわが家の耐震診断』などを使って、簡単なセルフチェックから始めるのがお勧めです。結果によっては、専門家による本格的な診断を検討しやすくなるでしょう」
また、技術が必要でわかりにくい耐震に関する改修には、悪徳業者の危険性も。各地方公共団体には耐震診断・改修に関する相談窓口があるので、まずは相談してみてください。
最大のネックは資金面。住宅ローンや補助金の利用を
そして、耐震改修を決意できない最大の理由は、やはり資金面の心配なのだそう。まずは専門家の本格的な診断には、どのくらい費用がかかるのでしょうか?
Yuu「1981年5月以前の木造住宅であれば、多くの地方公共団体で専門家の派遣と耐震診断を無料で実施しています。当てはまらない場合は、診断費用は数万円からが目安となります。健康診断と同じように早めの発見が重要だと考えて、まずは耐震診断を受けるのがお勧めです」
専門家による診断の結果、耐震性に不安があるとわかれば、無理のない範囲で改修工事の検討が必要です。
Yuu「耐震改修に必要な費用は、築年数や補強の範囲、どの程度の耐震等級を目指すかによって大きく変わります。一般的に金具による比較的簡単な補強などでは数十万円程度、本格的に全体の改修をするのであれば、100~500万円程度が目安になるでしょう」
工事をやるべきだとはわかってはいても、老後の備えや生活費に必要だから……と手元資金を使うのはためらってしまう方もいるのではないでしょうか。
Yuu「実は、2035年までに耐震性の不十分な住宅を解消しようと、国や地方公共団体が本腰を入れてさまざまなバックアップを行っています。助成金や補助金、リフォーム減税などが用意されているので、しっかり調べて賢く使ってほしいですね」
公的なサポートに加えて、住宅ローンの活用も考えられます。そこで、手元の資金を減らさずに耐震改修ができる【リ・バース60】耐震改修利子補給制度をご紹介します。
耐震改修を後押し!毎月の支払が「ゼロ」の住宅ローン
Yuu「築年数が経った家は地震に弱い可能性が高く、家族の安全のためにも、できるだけ耐震性能は上げておきたいものです。とはいえ年金生活に入って、改修工事で老後資金が目減りしてしまうのは怖いもの。補助金などを活用しながら、住宅ローンの利用も資金確保の選択肢になってきます」
そこで知っておきたいのは、【リ・バース60】を利用した【リ・バース60】耐震改修利子補給制度です。【リ・バース60】は、住宅金融支援機構と提携する金融機関が提供する住宅ローンです。この商品を使った【リ・バース60】耐震改修利子補給制度は、申込時年齢が70歳以上で、【リ・バース60】と、地方公共団体の補助金※2を組み合わせて利用し、耐震改修工事を実施すると、なんと、毎月の支払いが「ゼロ」になるため、毎月の返済負担がないことが大きな特徴です。
まずは下のチェックポイントでご自身が利用できるか確認してみましょう。
Yuu「60歳以上の方は9割近くが持ち家に住み、多くの方が自宅での生活継続を望んでいるというデータがあります※6。人生100年時代にわが家での生活を長く守っていくために、この制度が地震に強い家づくりを後押ししてくれるのではないでしょうか」
※2:耐震診断、耐震改修などに要する費用の一部を助成する制度です。要件等がありますので、詳細についてはお住まいの建物がある地方公共団体にお問い合わせください。
※6:内閣府「令和元年版高齢社会白書」
耐震改修以外のリフォームにも利用可能!
また、融資額1,000万円までなら、耐震改修以外のリフォームに利用できるのもうれしいポイントです。
Yuu「手すりをつけるなどのバリアフリー工事や、断熱などの省エネ工事を同時に実施すれば、毎月の支払いを気にすることなく、快適で安全な暮らしが手に入ります」
耐震改修利子補給制度を取り扱う地方公共団体、金融機関は、順次拡大中です。
Yuu「【リ・バース60】は住宅ローンであるため、元金の返済が必要になりますが、元金は債務者が亡くなられたときに返済します。元金の返済方法は2つあり、元金を相続人が一括返済して自宅を引き継ぐか、自宅を手放して売却代金で返済するかです。そして、売却代金による返済後、債務が残ったときでも、相続人は残った債務の返済義務を負わなくていい『ノンリコース型』※7を契約時に選択できるのも大きな特徴です。
子世帯に迷惑をかけたくないと感じる方は非常に多いので、こうした仕組みはとてもいいと感じました。実家の耐震改修は家族ぐるみで考えていくべきテーマですし、ぜひ知っておいてほしいですね」
※7:ノンリコース型の場合、返済が不要となる残債務分については、債務免除益とみなされ、一時所得が発生し、所得税等が課税される可能性があります。詳しくは、税務署や税理士にご相談ください。
家族みんなで考えることで、絆がより強くなり安心が高まる
なかなか踏み出せない耐震改修を進めるには、同居でも離れて暮らしていても、家族が一緒に話し合うことが一番大切です。
Yuu「親に万が一のことがあれば、どうしても子世帯に負担がかかるもの。結論、みんなが安全で健康で暮らすことが、お互いの幸せにつながります。帰省などの家族がそろうタイミングで、これからどう暮らしていきたいのかをじっくり話し合い、絆を深める機会を持っていただきたいですね」
どちらかを無理に説得するのではなく、まずは理想の家や暮らしをイメージしてみたり、家族でわいわいとゲーム感覚でセルフチェックをしたりするところから、一緒に始めてみるのもよいかもしれません。
Yuu「最終的に耐震改修を決めるのに必要なのは、“納得感”だと思います。まずはステップ1として、自宅を耐震改修する必要性を具体的に感じること。そしてステップ2では、補助金や【リ・バース60】耐震改修利子補給制度などを活用すれば、うまく耐震改修費用を用意できることを共有してみてください」
2つのステップを踏んでいくと、耐震改修を諦めることなく現実的に検討できそうです。さまざまな支援制度を活用しながら、地震に強く、いつまでも住み続けられる快適な家を手に入れてみませんか。