商工中金の「顧客に寄り添う力」が生んだ、個人向け金融商品とは
コロナ禍によって生活様式の変化が激しい現在、金融サービスも大きく様変わりしています。そのような状況でも、変わらず顧客に寄り添い続けるのが商工中金です。全国の中小企業を支援する想いや取組みと、話題の個人向け商品「マイハーベスト」について、コラムニストの河崎環さんが、同金庫の津支店の皆さんにお話を伺いました。
提供:株式会社商工組合中央金庫
お話をうかがった方

子育て、政治経済、時事、カルチャーなど幅広い分野で多くの記事やコラムを連載・執筆。Webメディア、新聞雑誌、企業オウンドメディア、政府広報誌など多数寄稿。2019年より立教大学社会学部兼任講師。All About「子育て」ガイド。
コロナ禍においてもお客さまに寄り添う姿勢を大切に

取材はオンラインで和やかに進みました

思わず笑みがこぼれる津支店の皆さん。
写真左より圓尾支店長(取材当時)、小嶋さん、大田さん、佐脇さん
河崎環さん(以下敬称略):実は私、商工中金さんは個人ではなく、中小企業専門に取り引きされている金融機関だと思い込んでいました。社名からも、そうイメージされる人もいると思うのですが……。
小嶋由美さん(以下敬称略):確かにそうかもしれません。もともとは中小企業への融資を支援するために、商工債券(利付債)を発行したのが始まりでした。今も中小企業支援という点は変わらないですが、同時に個人のお客さま向けに預金のご案内、資産運用のご提案も行っています。
河崎:なるほど、それで今回お話を伺う、商工中金津支店の業務課の皆さんは、まさにリテール(個人向け)部門を担当されている方たちということですね。ただ、このコロナ禍で、店頭業務も大きな変化があったのでは?
小嶋:来店されるお客さまは減りましたし、店頭業務も減りました。来店された場合も、ATMで対応できることはそちらの利用をお勧めしています。
大田美香さん(以下敬称略):インターネットバンキング(以下IB)による取引が増えていますが、苦手とするお客さまの戸惑いも感じます。
河崎:そういうお客さまにはどう対応されているのですか?
佐脇由実さん(以下敬称略):IBが便利なツールであることは間違いありませんが、不安のある方に無理に勧めたくはありません。メリットとデメリットを丁寧にご説明し、お客さま自身が価値を感じた上で、ご利用いただくことが大事だと思っています。
大田:セキュリティーを不安視される方もいますし、インターネットというだけで拒否反応を示す方もいます。そういうお客さまには、職員が説明しながら、店頭でデモ版によるIB体験をしてもらうといった対応も行っています。
河崎:お金を預ける側からすれば、不安に思う気持ちはよくわかります。だからこそ、そのように丁寧に説明してもらうと、安心感がありますよね。
小嶋:あるお客さまがIBについて説明して欲しいと店頭に来られて、初期設定からひと通り説明させていただきました。そして、自宅に戻ってチャレンジしてみると言って帰られたのですが、すぐに〈できた、ありがとう!!〉とご連絡をいただいたときは、とてもうれしかったですね。
河崎:お客さまとの温かいやりとりが伝わるお話ですね。そう言えば、大田さんには、熱烈に支えてくれるお客さまがいらっしゃるとか(笑)
大田:はい。以前の話ですが、何人か私のファンの方がいらして(笑)店頭にいつも私の顔を見に来てくださったり、預金は『私の目の黒いうちは商工中金に預けるから』と言ってくださったり。今後ますます非対面化は進むでしょうが、当時の気持ちや温かい触れ合いをいつまでも忘れず、これからもお客さまとの関係性を大事にしたいと思っています。
河崎:そういった皆さんの顧客対応や意識が評価されたのだと思いますが、津支店業務課の皆さんがこのたび、商工中金社内で社長賞を受賞されたとのこと。おめでとうございます!!
佐脇:ありがとうございます。業務課全員が協力して仕事をした結果と、それまでの取組みが認められたという思いがして、とてもうれしかったですね。
大田:第一報を聞いたときは信じられず、泣きました(笑)
河崎:社長賞受賞は、業務課の皆さんが丁寧にお客さまに寄り添ってこられた結果だと感じます。それは支店全体の取り組みであり、商工中金の企業姿勢でもあると感じました。
>>商工中金の個人向け商品を見てみる
地域の中小企業の成長を支え、SDGsへも取り組む
河崎:次に、中小企業支援について津支店の圓尾支店長(取材当時)に伺いたいと思います。圓尾さん、津支店周辺の中小企業の皆さんも現状、大変苦労されていると思うのですが……。
圓尾貴司さん(以下敬称略):津市だけでなく、三重県は観光業が地場産業の主力です。それが昨年から、大打撃を受けています。観光業の立て直しが地域活性化の重要なカギだと言えます。
河崎:中小企業支援のための、津支店で実施された具体的な融資例を教えていただけますか?
圓尾:地元宿泊業のお客さま「福寿荘」様の事例なのですが、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言を受け、一時期休業を余儀なくされました。それでも、アフターコロナを見据えて、高効率ヒートポンプ空調機等の導入を検討されていました。島に位置する施設のため、給湯装置をボイラー式から電気式に切り替えることで、船による重油運搬リスクを回避。さらに消費エネルギー削減による経営合理化を目指すためです。

アフターコロナを見据えた温泉設備への融資

2021 年のプロが選ぶ日本のホテル旅館 100 選にも選ばれた福寿荘様
河崎:アフターコロナということは、単に当座の資金援助、資金繰りのためというのでなく、その後も見据えた融資であるということですね。
圓尾:そこがとても大事なところ。融資を受ければ、その企業は借り入れが増えます。それを返済するためには、売り上げをアップしないといけないし、我々としてはそのお手伝いをしないといけないと考えています。
河崎:融資面だけではない支援もあるということですか?
圓尾:全国にある、当金庫の支店網を活用したビジネスマッチングもそのひとつ。中小企業からの情報発信、相互交流を促進し、売り上げ増加の支援を目指しています。
河崎:商工中金さんではSDGsへの取り組みも積極的に行っているとのことですが。
圓尾:先の「福寿荘」様の例で言いますと、その融資により、CO2排出削減を通じた地球環境保護にも寄与するということ。それをSDGsへの取り組みとして評価し、省エネ設備投資に必要な資金の支援が実現したということになります。
河崎:ひとつの融資が企業の事業継続や収入アップを目指すととともに、社会貢献にもつながっているわけですね。
圓尾:現在、SDGsへの目標事例のうち〈13.気候変動に具体的な対策を〉と〈15.陸の豊かさを守ろう〉について、企業として取り組んでいます。具体例としては、公益社団法人全日本トラック協会と連携して、国が定める排出ガス規制に適合する車両購入資金を融資する制度を、現在取り扱っています。
>>中小企業と環境への取り組みを応援できる個人向け商品
有利で、そして有意義な資産運用『マイハーベスト』
河崎:業務課の皆さんにお話を伺いたいのですが、商工中金さんの個人向けの定期預金『マイハーベスト』が今人気とのこと。まずはこの商品の基本的なところを教えてください。
小嶋:お預け入れが1口50万円以上からですので、まとまった資金が必要になるかとは思いますが、通常の定期預金より高めの金利設定と、さらに半年複利というメリットもあります。預入期間は1年、2年、3年のいずれか。また、預金保険の対象商品で、保険の範囲内(※1)で保護されますので、安心して預けていただけます。
河崎:とくに若い世代だと、急に資金が必要になることもありますので、預入期間が1〜3年と比較的短いというのは、利用しやすい設定ですね。それで、さらに高金利。具体的に、どのくらいなのですか?
佐脇:現在、金利優遇キャンペーン(※2)を行っています。IBにより新規口座開設を申し込まれたお客さまであれば、預入期間1年、2年、3年いずれの商品も、金利は0.22%(税引前)。すでに口座をお持ちのお客さまでも、0.20%(税引前)となっています。有利な金利ですので、このキャンペーンをより多くの方に知ってほしいと思います。
大田:加えて、アプリで口座開設された方には、Amazonギフト券1,000円分もプレゼントしています。
河崎:高い金利はもちろん大きな魅力ですが、Amazonギフト券もうれしい特典ですね。今、私の頭の中は、どのお金をどう移そうかと思案中です(笑)
大田:IBから申し込めるということもあり、最近は若い世代の方の預入も増えています。今はいろいろ大変な時期ではありますが、資産運用のひとつの方法として検討していただけたらうれしいです。
河崎:最後に、支店長の圓尾さんから読者に向けてメッセージをお願いします。
圓尾:当金庫はお取引先さまである中小企業や中小企業組合に寄り添い、〈経営支援総合金融サービス〉を展開し、地域経済を支える中小企業の企業価値向上に貢献することを目指しています。そして、『マイハーベスト』をはじめ、皆さまからお預かりしたご資金は、中小企業の成長・企業価値向上に資する生きたお金として活用され、地域経済の活性化・日本経済の成長の一翼を担っていくことを、ぜひ知っていただきたいと思います。
河崎:私もこのコロナ禍で、苦境に立たされている方たちを個人としてどう応援できるかを考え、飲食店を利用するなど、いろいろ行動もしてきましたが、この『マイハーベスト』が有利で、そして社会的にも有意義な資産運用の方法であると、強く感じました。今回はありがとうございました。