家電のプロが聞く! コロナがエアコン開発で「高コスパ」にこだわるワケ

石油暖房機器メーカーとして知られる株式会社コロナは、住宅設備機器、空調家電などのつくり手でもあります。そんなコロナから今回、新ブランドのエアコンが登場! 一体、何がスゴイのか、All About『白物・美容家電』ガイドの田中 真紀子さんがメーカーの開発担当者に聞きました。そこで見えてきたのは、ユーザーに寄り添った実直なものづくりの姿勢だったのです。

提供:株式会社コロナ

お話をうかがった方

薄田 治

株式会社コロナ 技術本部 空調商品開発グループ 空調家電チーム 係長:薄田 治

1995年、株式会社コロナに入社。以降、26年間に渡り、エアコン一筋で開発に従事している。主に、エアコンの電装部分、制御関係の設計を担当。

お話をうかがった方

田中 真紀子

All About『白物・美容家電』ガイド:田中 真紀子

白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌やweb、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使うことで、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も行っており、テレビ出演も多数。

暖房器具だけじゃない! そもそもコロナって、どんな会社?

コロナ開発者と家電エキスパートの対談

リモートで行われた今回の取材。左から、開発担当者の薄田さん、All About『家電』ガイドの田中さんです。

今回、田中さんがお話をうかがったのは、株式会社コロナで空調家電を開発する薄田 治さん。お二人のやり取りを早速、聞いてみましょう。

田中さん「コロナさんは石油ファンヒーターの代名詞的な存在ですが、実はさまざまな製品をつくられているんですよね。私の事務所でも、コロナさんのエアコンを使っています」

薄田さん「ありがとうございます。一般の方からは暖房機器メーカーとして見られることが多い会社で、実は私自身も入社するまで同じように思っていました。確かに創業してしばらくは暖房機器が中心でしたが、今ではエアコンや加湿機、エコキュートなども製造しているので、住宅設備機器メーカーという位置付けですね。エアコンは40年以上、開発を続けています

株式会社コロナ 本社技術開発センター

コロナの拠点は新潟県三条市。1937年の創業以来、ものづくりの町として知られるこの地で日本初、業界初の製品を数多く生み出してきました。

田中さん「すごいですよね。エアコンにマイナスイオン発生機能や電気集塵式の空気清浄機能を搭載したのは、コロナさんが業界初と知ったときには驚きました。そういった大切なものをいち早く見出して取り組むという、先見の明を持っていらっしゃるんでしょうね。それでいて、決してアピールしない謙虚さもあって(笑)。地道にコツコツと、実直なものづくりをされていると感じます」

薄田さん「うまくアピールできないんですよね(笑)。今、実直と仰っていただきましたが、まさに僕らの創業精神に“誠実と努力”という言葉があって、これに則った真面目なものづくりを80年以上、続けています」

そんなコロナが開発した最新エアコンとは? >>

暮らしに寄り添い、実直につくり続けられるコロナならではのエアコンとは

田中さん「そんな実直なものづくりの姿勢は、エアコンにはどのように反映されているんでしょうか?」

薄田さん「お客様の暮らしに寄り添うことを念頭に、コストパフォーマンスと品質の両立を目指しています。たとえば、室外機と室内機で構成された一般的なセパレートタイプでは、機能や性能についても本当に必要なものは何かを追求することで、コストパフォーマンスの高い製品としました。また、他社にはない冷房専用エアコンや、工事不要で窓さえあれば設置可能なウインドエアコンなど、暮らしに合わせて幅広くラインアップしているのも、当社の特徴ですね。

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自社工場でエアコンの室外機を組み立てている様子。全体の工程は、こちらのページでチェックできます。

一方、品質の点では国内生産にこだわっており、金型設計から成形加工、熱交換器の組み立てに至るまで、すべて自社工場で行っています。品質管理を厳しく実施しているのも、お客様に安全・安心な製品をお届けするためには不可欠ですね。住宅機器メーカーなので、分野ごとに得た知見を互いにフィートバックできるのも強みだと思います」

田中さんお客様にとって本当に必要なものを追求する姿勢は、まさに“暮らしに寄り添う”という言葉にマッチしていると思います。すべて国内生産というのも優位性が高いですよね。万が一、何かあってもすぐに対応できる体制が整っているということでしょうし。

また、燕三条は日本有数のものづくりの町なので、それだけでも信頼感が高まるという方は多いと思います。この地が拠点であることは、エアコン開発に何か影響を及ぼしているのでしょうか?」

薄田さん「新潟県は全国的に見ても厳しい気候環境にあります。湿度が高く、夏は暑くて冬は寒いですし、日照時間が短くて降雪・降水量が多い。だからこそ、季節ごとの快適さに対するこだわりは強いんです。こうしたことも、除湿運転時に冷えすぎを抑えたり、暖房性能を高めたりといった性能の向上につながっていると思います」

40年以上の技術力を結集したコロナの最新エアコン >>

機能を厳選し、快適性と清潔性を高めた『ReLaLa Zシリーズ』

ユーザーの暮らしに寄り添って40数年。新潟の地で実直につくり続けられてきたコロナのエアコンは、今年になって新しく『ReLaLa(リララ)』ブランドが冠されることとなりました。このフラッグシップモデルとなるのが、今回ご紹介する『ReLaLa Zシリーズ』です。

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薄田さん「先ほども触れたように、このReLaLa Zシリーズ』には、エアコンに求められる性能と機能を厳選して採用しています。効率良くしっかり暖める・冷やすという基本性能はもちろんのこと、今、特に求められている清潔性も重視して熱交換器洗浄やフィルター自動お掃除といった機能も採用しました」

田中さん「熱交換器の洗浄はうれしい機能ですよね。家電量販店で見比べても、これほどの機能を搭載しているのに購入しやすい価格帯。家電全般に言えることですが、高機能化が進みすぎるとユーザーはついて行けなくなるので、本当に必要な機能のみを選んで価格を抑えているのはとても良いと思います。基本性能を高めたとのことですが、具体的にはどのような点に注目すれば良いでしょうか?」

薄田さん「まずは省エネ性能の向上ですね。新設計の室内機を採用して送風経路の最適化を図ったことで、省エネ性能を表す多段階評価は星4つとなりました。ミドルクラスの価格帯ながら、ハイエンドクラス並みの省エネ性能を達成しているエアコンです。

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暖房能力も強化しており、外気温2℃時の低温暖房能力は2.8kWタイプで5.4kW(CSH-Z2821Rにおいて)。温風は吹き出したときで約55℃※1、足元では約35℃※2のパワフル暖房を実現しました。冷房では15m※3のロング気流を採用。天井に送られた冷気が部屋全体に降り注ぎ、ムラなく包み込むため冷えすぎず快適に過ごせますよ」

田中さん星4つで低温暖房能力5.4kWは優秀ですね。省エネ性能や暖房能力がアップすれば、当然ながら本体価格も高くなりますが、『ReLaLa Zシリーズ』は価格が抑えられていながらこの数値ですから。暖房能力が高いモデルは寒冷地だけと思われるかもしれませんが、それ以外の地域でも朝晩など冷え込む時間帯に重宝しますね」

薄田さん「清潔性では、熱交換器に汚れが付きにくい特殊コーティングを施したほか、結露水で汚れを洗い流す“アクアドロップ洗浄”を搭載しました。

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CSH-Z2821R“アクアドロップ洗浄”と、コロナの従来機種CSH-W2820R“冷房運転時”の結露による熱交換器の汚れの落ち具合を比較。“アクアドロップ洗浄”の方が、スッキリ落ちているのは一目瞭然です。 ※付着したホコリやカビをすべて落とせる機能ではありません。

室温25℃以上で高湿度のときなら、コンプレッサーの能力を一時的に上げた上でルーバーの角度を調整して気流を制御することで、最大約3L/h※4の結露水を生成できます。他のエアコンと差を付けるためにも、この数字にはこだわりましたね」

田中さん3Lって結構な量ですよね。汚れをしっかり洗い落とそうという執念を感じます(笑)。室温や湿度が低いときは、どうやって結露水を発生させるんでしょうか?」

薄田さん「送風運転のサイクルを組み込むことで、熱交換器についた水分をいったん空気中に戻し、再度結露させる制御で効率良く結露水を生成させられるんです。開発チームの若手社員が思いついたアイディアで、コロナ独自※5の技術となります。

その点では、“ワンタッチダストボックス”も独自※6の機構。フィルター自動※7おそうじ機能で落としたホコリを溜めるダストボックスが、エアコン底面からワンタッチで取り外せるので、片手でもゴミ捨てができます」

田中さん「そのダストボックスも、フィルターとブラシが一体になった“メンテナンスユニット”も、丸ごと水洗いできるんですね。洗いたい欲求の強い人は多いので、喜ばれると思います」

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室内機の底面に搭載され、手が届きやすい“ワンタッチダストボックス”。

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“メンテナンスユニット”も片手で取り外し可能。お手入れの手間がグンと省けます。


パワフルでお手入れも簡単な『ReLaLa Zシリーズ』>>

“ファミリー想い”なコロナのエアコンは、アプリ連携でさらに安心!

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『コロナ快適ホームアプリ』の操作画面。遠隔操作では温度設定なども行えるので、帰宅前に部屋を涼しくしておく……といった使い方ができます。

田中さん「『ReLaLa Zシリーズ』は、スマートフォンで操作できる『コロナ快適ホームアプリ』に対応しているのもポイントですね。エアコンのアプリ対応は近年、スタンダードになっていますが、こちらにはどのような機能があるのでしょうか?」

薄田さん「外出先からオンオフなどの“遠隔操作”ができるほか、エアコン停止中に決められた室温より高温、もしくは低温になるとスマートフォンに通知する“室温アラート”、離れて暮らす家族のエアコンの使用状況を確認できる“遠隔みまもり”などがあります。特に注目していただきたいのは、1週間のオンオフをタイマー設定できる“ウィークリータイマー”。曜日ごとに設定できるので、毎日設定し直す手間がかかりません」

田中さんある程度、ライフサイクルが固定されている人なら、とても便利な機能ですよね。“遠隔みまもり”や“室温アラート”は、高齢者や小さな子どもがいても安心できます。特に年配の方は暑さ・寒さを感じにくくなっていて、熱中症にかかるリスクが高いもの。離れていると不安が増しますが、スマートフォンで室温が確認できるなら電話などで注意することもできます。

コロナ快適ホームアプリ』は今のところ、エアコンとエコキュートのみの対応ですが、いずれは対応機器が増えたり、機器同士の連携ができたりするようになるんでしょうか?」

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薄田さん「そういう話も出てはいますね。詳しくは言えないのですが」

田中さん「コロナさんは加湿機や除湿機などの空調機器もラインナップしているので、ぜひエアコンとの連携を実現していただきたいですね。夏に湿度を下げれば体感温度が下がって涼しく感じられるので、冷房の使いすぎが防げて光熱費を抑えられる……といったこともできそう。これからも、大いに期待しています!」

専用アプリで外出先からも安心連携 >>

わが家に『ReLaLa Zシリーズ』を導入して、今年は夏も冬も快適に

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基本性能を磨き、清潔性やアプリ対応による利便性と安心感までも向上させた『ReLaLa Zシリーズ』。コロナのブランドスローガンにも掲げられている“つぎの快適”をつくるために生まれたこのエアコンを「もっと多くの人に知っていただきたい」と、田中さんは語っています。

田中さん「これまでは、あまり主張してこなかったコロナのエアコンですが、機能を厳選して価格を抑えるという姿勢を貫いているんですよね。他のエアコンに見られる機能でも、独自のアプローチでより良いものにしようとする実直さは好感が持てますし、私自身、“欲しい”と思わされる機能がたくさんありました。エアコンは多機能よりコストパフォーマンス。そう思う方は、買い替え時の候補リストに加えてみてはいかがでしょうか?」

なお、5月からはコロナブランドアンバサダーで俳優の福本莉子さんを起用したテレビCMも放映中。美しい三条の風景と共に、「快適を届けたい」というコロナの想いも伝わる映像は、こちらからも視聴できるので、ぜひ一度ご覧ください。

『ReLaLa Zシリーズ』公式サイト >>

【記事の最下部にアンケートがございます。ご協力をお願いいたします。】

※1 2.8kWタイプの値。コロナ環境試験室(10畳)において、外気温2°C、室温20°C、風量レベル3設定(風量は暖房定格に対して約50%)、風向上から2段目、設定温度24°C以上、暖房時の吹き出し口付近の最高温度。継続時間は約20分。使用条件によっては55°Cにならない場合があります。4.0kW・5.6kWタイプは約55°C、2.2kW・2.5kWタイプは約50°C。
※2 2.8kWタイプの値。コロナ環境試験室(10畳)において、外気温2°C、設定温度25°C。エアコンから2m離れた地点で床上5cmの最高温度。使用環境、使用状況により温度は異なります。
※3 2.8kWタイプの値。冷房風量最大運転時、エアコンから最大15mの地点で風が到達することを確認。(コロナ調べ)
※4 CSH-Z2821R コロナ環境試験室において、室内温度27°C、湿度60%、室外温度27°Cにてアクアドロップ洗浄で運転した場合の結露水発生量。この時の電気代は約25円/回がかかります。電力料金目安単価27円/kWh(税込)[平成26年4月改定] 注)CSH-Z2821Rにおいて。室内温度、湿度、室外温度など、条件によって結露水が少なくなり、汚れが落ちづらい場合があります。
※5 2020年11月現在。約3L/hの結露水を生成するために行う冷暖房制御において。室内温度、湿度、室外温度など条件によって結露水が少ない場合があります。
※6 2020年11月現在。
※7 累計25時間運転の停止後および24時間連続運転すると、自動でフィルターを掃除します。また、リモコン操作から任意のタイミングでのフィルターお掃除も可能です。