突然できて、なかなか治らない…繰り返しがちな「口内炎」はどう対処すればいい?
ふと、口の中に違和感を感じて、舌先で口内をさぐってみたら、唇の裏に小さな突起が。鏡で見てみると、赤くなっている……。「これって口内炎?」という経験、ありますよね。場合によっては、治ったと思ったらまた別のところにできているという具合に何度も繰り返すことも。一度気になるとイライラしてしまうこの「口内炎」の原因や対処法を「食と健康」ガイドの南さんに伺いました。
提供:第一三共ヘルスケア株式会社
お話をうかがった方

NR・サプリメントアドバイザー、フードコーディネーター、エコ・クッキングナビゲーター、日本茶インストラクターなどの資格取得。現在、食と健康アドバイザーとして、健康と社会に配慮した食生活の提案、レシピ提供、執筆、講演等を中心に活動。毎日の健康管理に欠かせない食に関する豊富な情報を発信していきます。
気づいたら、頬や唇の裏に痛みが……「口内炎」ってどうしてできるの?

頬や唇の裏側、舌先などにできる「口内炎」。ある日突然、痛みや違和感に気づいて、治るまでの数日間は気になって仕方ないということもよくあるでしょう。しかもこの口内炎、人によっては頻繁にできてしまうこともあり、30代・40代くらいで口内炎にいつも悩まされているという人は意外と多いようです。
実は、一口に「口内炎」といっても、中央部が浅くくぼんだ白っぽい潰瘍ができる「アフタ性口内炎」、赤く炎症を起こす「カタル性口内炎」、小さな水疱の集まりができる「ヘルペス性口内炎」などのいくつかの種類があり、それぞれ原因が少しずつ異なると南さんは言います。
南さん(以下敬称略)「最も一般的なタイプであるアフタ性口内炎は、ストレスや栄養バランスの偏り、睡眠不足、疲労などで体力が衰えている時に、免疫力が低下することで起こると考えられています。また、熱いものを飲食したり歯で噛んでしまったりして、粘膜が傷つくことが原因で起きるカタル性口内炎も、なった経験がある人が比較的多いのではないでしょうか。
ほかには、金属アレルギーによるアレルギー性口内炎、抗生物質やステロイド剤を飲んでカンジダ菌が繁殖することによるカンジダ性口内炎、特定のウイルス感染が原因で起こるヘルペス性口内炎など、原因はさまざまです。口腔内が不衛生だったり乾燥していたりすると、菌が繁殖しやすくなり、口内炎が起きることもあります」
口内炎がよくできてしまう人は、免疫力を低下させてしまうような生活を送っていることが多い、と南さん。
南「口内炎が同時にいくつもできる、また治ってしばらくするとまた再発するような場合、睡眠不足が続いて疲労感が残っていたり、食事にあまり気が回らずに間に合わせのものばかり食べているというケースがよく見られます。30代・40代くらいはちょうど仕事も忙しい時期。その影響もあるのかもしれませんね」
口内炎ができている時には「何を食べるか」「どう食べるか」

口内炎ができているときは食事がしづらく、食欲も落ちてしまいがちです。しかし、南さんは「痛いからと食事を控えていると栄養のバランスが悪くなり、治りも遅くなってしまうでしょう。たとえたくさん食べられなくても、できるだけ多様な食材から様々な栄養素が取れるようにしたいですね」と語ります。
特に日々仕事で忙しい働き盛りの方々や、家事に追われる主婦の方々は、できてしまった口内炎に対処するために、毎日の食事で以下のようなことに気をつけてみるとよいでしょう。
口内炎のときに避けたほうがよいもの
- 冷たすぎたり、熱すぎたりするもの
- 塩味が濃いもの
- 辛い香辛料や、アルコールなどの刺激物
- 酸味の強い柑橘系の果物など
- 食感が固いものや、一つひとつの具材が大きいもの
逆に、積極的に摂りたい栄養素として南さんがあげるのは、細胞の再生やエネルギー代謝を促すと言われるビタミンB2。ただし、それだけを摂れば良いというわけではありません。
南「抵抗力を高めるビタミンAやビタミンC、エネルギーを代謝するビタミンB群、そして他のミネラル類などは体の中で助け合って働いているので、バランス良く食べることが必要です」
いろんな栄養素が一度に摂れるメニューとして南さんがおすすめするのが、柔らかく煮込んだ野菜スープやクリーム煮など。
南「汁物やとろみのあるものは口やのどに入りやすいので、口内炎で痛みがある時でも食べやすいのではないかと思います。味付けは薄味を心がけ、食材は小さめに切ってやわらかく煮込むなどして食べやすい工夫をしましょう。どうしても食べづらければ、くたくたと煮込んでミキサーにかけるとよいでしょう」
また、ビタミンB群は大豆製品などにも多く含まれているため、豆腐や豆乳なども積極的に食べたいものの一つだそうです。
さらに意外と忘れがちなのが、水分補給だそう。
南「口内が乾燥しないようにすることも大切です。唾液には殺菌作用があるのですが、口が乾燥して唾液が減ると雑菌が増えやすく口内炎を悪化させるリスクが高まるからです。こまめに水やお茶を飲むだけでなく、酸味の少ない果物や水分の多いデザートなどで、栄養補給も兼ねて水分を補うようにしましょう」
痛~い口内炎を長引かせないためにできることは?

また、当然ではありますが、食事の後はしっかりと歯磨きをすることも重要です。これは、痛くてもがんばりましょう。
南「口内炎は傷口で細菌が繁殖し炎症を起こすことでおこります。日ごろから、うがいや歯磨き、マウスウォッシュなどを活用して口腔内をきれいにキープしましょう。ただし、口内炎ができているところは歯ブラシがあたらないようにしたり、刺激の強いマウスウォッシュは避けるなど、いつも以上に丁寧にケアしたほうがいいですね」
さらに、精神的なストレスや睡眠不足などを解消することも大切だと南さんは言います。
南「私自身もたまに口内炎ができてしまうことがあるのですが、思い返してみると、そういうときはたいてい仕事が重なったりなどして疲れているんですよね。睡眠をしっかりとって疲れをためないようにする、上手に気分転換してストレスを抱えすぎない、規則正しい生活をするといったことも大切です」
今すぐこの痛みをなんとかしたい!そんなときの味方「トラフル」
痛みや違和感が我慢できないときには、おくすりの力を借りるのもひとつの方法です。
第一三共ヘルスケアの「トラフル」は、口内炎に効く医薬品。患部にしっかりとどまる「トラフル軟膏」、患部を守りながら治す「トラフルダイレクト」、口の奥の口内炎にスプレーできる「トラフルクイックショット」、外用薬が苦手な人のための「トラフル錠」など、「トラフル」の治療薬シリーズにはさまざまなタイプがあり、抗炎症成分が痛みを鎮めてくれます。
患部に貼って治すタイプの「トラフルダイレクト」は食事の時の痛みがつらいときにぴったり。舌先や唇の近くなど、パッチが貼りにくい場所にできた口内炎には、塗るタイプの「トラフル軟膏」を。口の中にパッチや軟膏があるのが気になる人や、口の奥に口内炎ができた場合にはスプレータイプの「トラフルクイックショット」がおすすめです。いずれも、飲んで治すタイプの「トラフル錠」を服用していても使用できます。
南「痛みが和らげばしっかりと食事を摂ることもできます。こうしたおくすりを利用しつつ、食事を含めた生活全般に気をつけていけば、口内炎を繰り返す回数も減っていくのではないでしょうか」