その肩こりは更年期のサイン!? 食生活で更年期の不調を改善!

肩こりや頭痛に悩んでいる女性のなかには、長年続いているため、「もう改善はあきらめている」という方も多いはず。でも、その不調の原因が更年期によるホルモンバランスの乱れから来ているとしたら? 毎日の食生活でホルモンバランスを整えて、肩こりや頭痛のツラさを和らげる方法を「食と健康」ガイドの南さんに伺いました。

提供:小林製薬株式会社

お話をうかがった方

南 恵子

All About「食と健康」ガイド:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー、フードコーディネーター、エコ・クッキングナビゲーター、日本茶インストラクターなどの資格取得。現在、食と健康アドバイザーとして、健康と社会に配慮した食生活の提案、レシピ提供、執筆、講演等を中心に活動。毎日の健康管理に欠かせない食に関する豊富な情報を発信していきます。

年齢とともに変化する体調。 特に更年期にはさまざまな不調が一度に

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肩がこる、頭痛がする、腰が痛い…こうした症状に悩まされている女性は多いのではないでしょうか。病院へ行くほどでもないけれども、なんだか辛くて…という状態が続くと、何をするにもおっくうになってしまい、毎日が楽しめませんよね。

人間の体は、さまざまなものがバランスをとりあって、健康を保っています。たとえば、ビタミンやミネラルは生命にとって不可欠なもので、不足すると身体の機能に影響を及ぼします。また、体内で分泌されるホルモンの増減によって、体重や体調、メンタルなどにも影響し、病気を引き起こす原因にもなるのです。

毎日の生活の中で睡眠や食事、ストレスなど、健康に影響を及ぼす要因はたくさんありますが、年齢の変化もそのひとつ。いつどんな栄養素がどれくらい必要か、どんなホルモンがどれくらい出るかというのは年齢によって変わります。ときには、急激な変化についていけずに、一時的に体調を崩してしまうこともあるのです。

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小林製薬調べ、2015年7月

その代表例が、更年期。更年期とは閉経をはさんだ約10年間のことを指しますが、この時期、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」の分泌が急に減ることで、自律神経の働きにさまざまな影響が出て、のぼせやほてり、気分の落ち込みや疲れやすいなど心身にさまざまな不調が表れます。なかには肩こり、頭痛、腰痛などを今までより強く感じる人もいると言われています。

南さんによれば、「ちょうどこの時期は、子供が巣立つことの寂しさ、親の介護など女性にとっては、さまざまなストレスが加わるころ。そこにホルモンの乱れも加わって体調不良を訴える人が目立つ」そうです。

“更年期には大豆”は間違いではないけれど…

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この時期に積極的に摂りたい栄養素としてよく知られているのは大豆や大豆加工品に含まれるイソフラボンですが、南さんによれば、大豆イソフラボンの効果には個人差があると言います。

南さん(以下敬称略)「イソフラボンをさらに代謝するとエクオールという物質になりますが、このエクオールは、エストロゲンに似た働きをすることがわかっています。ところが、腸の中に大豆イソフラボンをエクオールに変換できる腸内細菌を持っている人と持っていない人がいるのです。日本人でこの腸内細菌を持っているのは約50~60%だと言われています。

ただし、エクオールほどではないものの、大豆イソフラボンそのものもエストロゲンに似た働きをしますから、腸内細菌の有無にかかわらず、大豆や大豆加工品は積極的に食卓に登場させてほしいですね」

煮豆や豆腐、油揚げ、味噌といった大豆食品を伝統的に食べ続けてきた日本人は、欧米人に比べて大豆イソフラボンをエクオールに変換できる腸内細菌を持っている人の割合が比較的多いとのこと。

ただし、腸内細菌を持っている人でも、腸内環境によってはきちんと働いてくれないこともあります。腸内細菌のエサは食物繊維。根菜や海草、キノコなどをたくさん食べるようにして、腸内環境を整えておくことが大切です。

「また、大豆製品には骨の健康に役立つカルシウムやマグネシウムなどのミネラル、ビタミンも含まれています。更年期には骨粗鬆症になりやすくなったり、生活習慣病のリスクも高くなってしまうので、そういう意味でも大豆製品は役立ちます」

※大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値70~75mg/日(大豆イソフラボンアグリコン換算値)です。これは、300gの豆腐1丁、納豆100g程度ですから、常識的な量を食べていれば、心配いりません。しかしサプリメントなどの濃縮されたものをとる時は注意が必要です。

更年期女性が積極的に摂りたい栄養素は?

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そのほか、更年期の女性が特に積極的に摂りたい栄養素を南さんに教えていただきました。

■ ビタミンE

血行を促す働きの他、月経周期や、子宮収縮に関係するホルモンの代謝を調節する働きがあります。また、ビタミンEは、ビタミンCと一緒に摂取することで、長く有効性を保つといわれています。

《多く含まれるもの》アーモンドやナッツ類、アボカド、ウナギ、タラコなど

■ ビタミンB6

エストロゲンの代謝に働きます。また、ビタミンB群には、毛細血管を広げて血流をよくする働きがあるため、更年期にツラさが増す肩こりや頭痛、腰痛の改善にも効果的です。

《多く含まれるもの》ピスタチオ、マグロ、カツオ、ニンニクなど

■カルシウム

骨の健康を保つのに役立ちます。骨は、夜寝ている時間帯につくられるため、夜、ヨーグルトやチーズなどを食べてカルシウムの摂取をすると良いという説もあります。また、ヨーグルトは腸内環境を整える乳酸菌なども摂取できます。

《多く含まれるもの》大豆、牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚など

■コレステロール

コレステロールの値が高いと生活習慣病につながるということで避けがちですが、コレステロールはホルモンの原料となります。また、コレステロールが不足すると、神経障害や免疫力の低下にもつながりますから、適度な摂取は必要です。

「基本は和食の一汁三菜を目安に、様々な栄養素を多様な食品から摂ることが大切です。“これさえ食べればOK”というものはなく、幅広い食品から様々な栄養成分をとることが大切なのです。その上で、更年期に体内で減りがちな栄養素を少し意識して多めに加えていくことをおすすめします」

南さんによれば、食事以外にも生活のなかで工夫できることがあると言います。

「肩こりや頭痛、腰痛を含む更年期の不調を完全になくすことはできないかもしれませんが、さまざまな工夫でうまく付き合っていくことを考えるとよいと思います。たとえば、食欲がおちてしまってたくさんの食品を食べられないときには薬の力を借りるなど、なにごとも完璧主義にならずに、肩の力をぬいてみると、楽になりますよ」

どうしても不調が解消されない時は、医薬品の力を借りるのも有効です。

肩こりや頭痛、腰痛などは、「体内バランスが崩れているよ」という大切なサイン。そう考えると、更年期に食事を含めた生活全般を見直すことは、その後の健康にも大いに役に立つはずです。また、自分の体調を常に意識して適切な医薬品を選んだり、自分に合ったリラックス方法を試すことは、いつまでもハリのある人生を送ることにもつながります。更年期を身体のメンテナンス期ととらえて、いろいろなケアにチャンレジしてみるのもいいかもしれませんね。

生薬の力で体調管理。 悩み知らずな生活にするために

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生薬の力で女性の悩みをサポート

例えば、小林製薬の「女性保健薬 命の母A」は、血を補う「補血薬」など、漢方医学の視点から考えられた13種の生薬と、女性が不足しがちなビタミン類をしっかり配合。100年以上にわたって更年期の女性の味方として頼られているうえ、薬局や薬店で手にできるので、気になる症状があれば購入してみるのもよいかもしれません。

錠剤タイプなので飲みやすく、外食時や旅行にも便利。毎日の生活のなかで穏やかに更年期の不調の改善をめざせます。