エコガラスが遮熱力を発揮! 大開口で西日を楽しむ居心地のいいリビング
窓ガラスひとつでここまで変わる! 暑さ・寒さに悩まない家の秘密
「窓からの日差しが暑い!」「冬は暖房をつけても何だか暖まらない……」なんてお悩みの方も少なくないはず。でも、実はその住まいのお悩み、窓ガラスを交換するだけで解決できるかもしれません。極寒でも酷暑でも快適に過ごせる住まいづくりとは? All About『リフォーム』ガイドのYuuさんにうかがいました。
提供:板硝子協会
お話をうかがった方

住宅リフォームコンサルタント・住宅リフォームガイド、一級建築士。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱し、本当に満足するリフォームのノウハウを発進している。講演・監修・取材多数。
光熱費削減も! 窓ガラスを替えると暮らしがグンと快適になる理由
「暮らしの中で感じる不便さは、家の快適性と大きく関わってきます」と、Yuuさん。
Yuuさん(以下敬称略)「たとえ収納が豊富で使い勝手がいいキッチンでも、夏は暑く、冬は寒ければ料理が面倒になりますよね。また、どんなにおしゃれなリビングも、結露がひどくカビが生えてしまえば台無し。こうしたお悩みを解消するには、断熱性能を高めて快適な家にする必要があるんです」
断熱性能の高い家は、熱の出入りが少ないもの。そのため、少し冷暖房をつければ、快適な室温を長くキープできるそうです。
Yuu「中でも、熱の出入りが最も大きい窓ガラスは、しっかり断熱する必要があります。特に冬は、家の中と外の気温差が大きいため、断熱性能はとても重要。一方、夏は窓ガラスからの日射熱でも室温が上がる分、遮熱性能も高めなくてはなりません」
そう言ってYuuさんが取り出したのは、ものの表面温度を測る温度計。これを使い、日射熱がどのくらい暑いのかを計測しようというわけです。この取材が行われたのは、初夏の昼下がり。室内温度はエアコンで24℃に設定されており、床の日陰部分も約24℃でした。続いて床の日なた部分を計測してもらったところ、なんと約43℃! 実に20℃近くも高い値が出たのです。
Yuu「この計測結果でもわかるように、夏の強い日射熱は窓の周囲を暖めてしまうもの。この窓は普通のペアガラスなんですが、断熱性能は高くても、日射熱を通してしまうんです。だから窓際が暑いですよね。夏は、遮熱対策もとても大切なのです」
つまり、断熱性能も遮熱性能も高い窓なら、1年中快適に過ごせるということ。そこでオススメしたいのが、高性能の「エコガラス」です。
Yuu「複層ガラスの間に、太陽の熱を反射する金属膜をコーティングしたのが「エコガラス」。ガラスとガラスの間にある空気層が断熱性を高めながら、光を遮らずに日射熱だけ抑えてくれます。その快適さは、実際に替えた方の多くが “ガラスだけでここまで!?” と驚くほど。冷暖房の使用頻度が減って光熱費が削減できる上に、冬の結露などを防げるのもポイントです」
では、実際にどのくらい快適なものなのか? 次の項では、「エコガラス」を採用した事例をご紹介しましょう。
【事例1】すだれ・雨戸不要! 夏の日差しを軽減する「エコガラス」の実力

茶の間はKさんご夫妻が1日で最も長い時間を過ごす場所。リフォーム後は緑のカーテンがなくなり、エアコンのスイッチも入れずにカーテンのみで過ごせるそうです。
窓が多い家は、明るく風通しがいいのがメリット。でも、その一方で、夏の厳しい暑さの影響を受けがちとも言えます。静岡県浜松市に暮らすKさんも、かつてはそんなお悩みを抱えるひとりでした。
1階も2階も窓が多いK邸は、東向きの窓からは朝日が、西向きの窓からは夕日が入り込む “夏は常にどこかが暑い家” だったとか。これを解消するためにリフォームに踏み切ったKさん。当初はハウスメーカーへの依頼を考えていたものの、提案された建材に対して質問しても、的確な答えがなかなか返ってきません。結局、窓ガラスのリフォームは、「エコガラス」を使いたいというオーダーにふたつ返事で応じてくれた、地元のガラス販売店に委ねることにしました。
販売店との相談を重ねて選んだのは、元々あるサッシを残してガラスだけを「エコガラス」に交換する方法。工事はとても短時間で終わり、窓は20箇所近くあるにも関わらず、1日で完了しました。結果はもちろん、大満足。かつては利用していたすだれや緑のカーテンも、今ではまったく必要ないそうです。
「朝日が射し込む時間は、暑くてとてもいられなかった」という東向き窓をもつ茶の間は、窓越しに日が当たっても平気で過ごせるように。また、西日の厳しい時間帯は雨戸を閉めていた西向きの窓も、工事を終えてからはカーテンだけで十分だそうです。
Yuu「窓ガラスのリフォームでは、窓の位置や向きなどによって最適なガラスは変わってきます。たとえば、金属膜の向きをどちらにするかといった提案は、ガラスの専門家でないと難しいので、ガラス販売店に依頼するのは、とても賢い方法だと思います。直接やり取りする分、費用が抑えられるのもメリットでしょう。
また、20箇所近くのリフォームが1日で終わるのもスゴイですよね。「エコガラス」には、既存サッシ用のアタッチメントが付いた製品があるので、ガラスだけを交換する工事はとても簡単。リフォームで人の出入りが何日間も続くと疲れてしまいますが、この方法ならとても手軽に窓の性能を上げられます」
【事例2】「エコガラス」で暖かさも眺望も! 大きな窓でも快適な冬を

リビングの東面は、床から天井まですべて開口部。高さ2400mmの窓とガラス張りのテラスドアから成っています。設計担当者の方が「敷地の環境を活かし、札幌に住みながら自然に近い生活ができるイメージ」と話すだけあって、とても見事な眺望!
夏の暑さと同様、冬の寒さに悩まされる家も少なくありません。そこで参考にしたいのが、寒さ厳しい北海道札幌市で、眺望を望める大開口と暖かさを両立したTさんのお宅。
反対側に家がなく、視線を遮るものもあまりないT邸は、見晴らしのよい高台に位置しています。「この土地で、外の自然と室内がつながれる家をつくりたい」というTさんの思いの下、大きなガラス窓と吹抜けを持ちながら高い断熱力を備えた暖かい家を完成させました。
2階のLDKは、リビング正面から吹き抜けの階段を経てダイニングスペースまで、東側のほぼ全面が窓。北海道のような厳寒地の場合、大開口は寒さの我慢を強いられるリスクがありますが、T邸は徹底的に断熱性能を高めたことで、寒さはもちろん、結露とも無縁です。
その高い断熱性能に一役買ったのが「エコガラス」。ガラスはすべてガス入りの「エコガラス」とトリプルガラスのみとし、窓枠は熱伝導率の高い金属性ではなく、木製と樹脂製に限定しています。浴室の1箇所を除き、形式はすべてFIXかすべり出し、もしくは回転窓とすることで、気密性も確保しました。
以前は「寒い寒い」が口癖だった奥様ですが、今ではそのセリフを口にすることはありません。Tさんと3歳の息子さんも、この家では年間を通じて裸足で過ごしています。このエピソードだけでも、どれだけ暖かい家なのかが想像できますね。
Yuu「眺望を取り込む大きな窓は、住んでいて楽しい気持ちになる反面、弱点ともなり得ます。北海道という厳寒地でありながら、この大開口を実現できるのは「エコガラス」だからこそ。ひと昔前はエアコンが利きにくいからと敬遠されていた吹き抜けも、T邸のように家全体の断熱性能を高めれば快適に過ごせます。
また、「エコガラス」は紫外線を大幅にカットするのも特徴。人の肌だけでなく、カーテンや床などの日焼けを抑えられるので、大きな窓でも安心ですね」
暮らしを劇的に変える「エコガラス」で快適な住まいを実現!
ガラスひとつで暮らしをグンと快適にする、それが「エコガラス」。Yuuさんのお話やふたつの事例を読んで興味を持たれた方は、早速、お近くのガラス販売店に相談してみてください。ガラスの専門家として、あなたの住まいにぴったりのアドバイスをしてくれることでしょう。
Yuu「ただ断熱性能を突き詰めるなら、すべて壁にすればいいだけ。それでも私たちが窓を求めるのは、光や風を取り込み、心地よく暮らしていきたいからに他なりません。では、窓の性能をいかに高めるかを考えたとき、「エコガラス」は頼りになる存在。暑さ・寒さをカットしながら外との繋がりがもてる、理想的なガラスだと思います」
ちなみに、マンションの場合、リフォームできるのは内窓のみと思われがちですが、実はそんな状況も変わってきているのだとか。
Yuu「平成16年にマンションの標準管理規約が改正されたことで、ガラスの交換を認めるケースも出てきました。マンションにお住まいの方も諦めず、ぜひ一度、管理組合にご相談ください」