これから家を建てるなら、見栄えやデザインだけに心を奪われずに、基本性能にこだわり、長持ちする家を建てましょう。長持ちする家を建てると快適に安心して暮らせるだけでなく、将来の選択肢が多いというメリットもあります。詳しくご説明しましょう。
新築住宅はどれも同じではありません。「短命な家」と「長持ちする家」があるのです。では、どんな家が長持ちするのか、その条件を挙げてみましょう。
基礎や構造がしっかりしていて耐久性が高いことはもちろん、自然災害を考えると、耐震・耐火性に優れていなければ長持ちする家にはなりません。また、長く快適に暮らすには断熱性や防音性、防犯性も必要でしょう。そして、これらの基本性能が維持できるように、工法や材料を厳選した家であることが重要です。
(「家の性能がわかる!知っておきたい住宅性能表示制度」もあわせてご覧ください)
20年、30年経つと、子どもが成長して独立したり、ライフスタイルが変わって、間取りが暮らしに合わなくなってくるものです。そんなとき、リフォームしやすい工法や構造になっていれば、建て替えなくても手を入れて住み続けることができます。
長く快適に暮らすには、適切なタイミングで適切なお手入れをする必要があります。そのため、メンテナンスしやすいかどうかも重要なポイントです。耐久性を高めることで、少ない回数のメンテナンスで済むようにするとよいでしょう。 また、メンテナンスのしにくい素材や構造だと、予想以上の費用がかかってしまうこともあります。見た目だけでなく、建築当初からこれらも視野に入れて、素材などを選んでいきたいものです。
そしてもうひとつ、長く愛せるデザインであることも大切です。古くなっても美しさを感じることができれば、長く愛着をもってメンテナンスをしていこうと思えるのではないでしょうか。 家を建てるときには、そのときの流行などに左右されず、できるだけ普遍的な素材やデザインを選ぶのが賢い選択だと思います。
古くなっても美しいと感じることができる素材やデザインで
あれば、長く愛着をもつことができるでしょう
前述のような長持ちする家であれば、メリットも多く、何より暮らしが安定していきます。耐震性などの基本性能がしっかりしていれば、地震があっても大きなトラブルにならず安心できるかもしれません。気密・断熱性が高い家なら、冷暖房効率がよいので光熱費も節約でき、家の中の温度差も小さく、快適に過ごせることでしょう。
長い目で見れば経済的メリットも生まれます。当初の建築費が抑えられたとしても、メンテナンスに多額の費用が必要となったり、築30年ほどで建て替えなければならないのであれば、トータルで見ると余計にコストがかかってしまいます。目先の出費にとらわれず、住宅にかかるコストは長い期間で考えることが大切です。
長持ちする家とそうでない家は、年月が経ったときに大きな違いが生じます。長持ちする家なら、たくさんの選択肢が考えられるのです。
家に耐久性があれば、手を入れながらそのまま住み続けることはもちろん、将来的には賃貸にしたり、あるいは売却するなど、家族構成やライフスタイルに合った住み方が可能になります。家の寿命が30年ほどで尽きてしまうようでは、こうはいきません。
将来のことはなかなか予測しにくいものですが、長持ちする家であれば最適な選択をすることもできるようになるでしょう。そのためには、建築するときに長持ちする家を目指すことが重要です。これから家を建てようと思っている人はぜひ、家の性能にこだわりながら「長く暮らせる家」を建てて欲しいと思います。
大塚 有美 長く暮らせる家づくりガイド
一戸建て注文住宅の情報誌の編集部門へ転職 家づくりの流れを解説する企画をはじめ、住宅メーカーの情報、インテリア、設備機器などの記事作成を担当する。 多数の建て主に接し、生活者、住む人の視点で、「いい家」とは何かを追求しながら、編集業務を行う。





















