いのうえ まりこ
国立大学医学部卒業後、外来診療を行いながら、糖尿病を中心とした生活習慣病の原因解明につながる研究を行っています。研究による知識と現場での経験を元に、あなたに合った生活習慣病対策を探していくお手伝いが出来たら嬉しく思います。
「メタボリックシンドローム」という言葉の認知度が上がり、生活習慣病にも関心が高まりましたが、その意味する状態や恐ろしさを知らない方は意外と多いようです。生活習慣病の初期はほとんど症状がありません。強い自覚症状が出るのは合併症が出て、一種の手遅れ状態になってからです。生活習慣病のもっとも大きな特徴は、生活習慣病を治療することで、大病である合併症を大いに予防できるということなのです。気にはなっているけれど放っている方、通院しているけれどすべきことが分からない方、すべきことは分かっているが実行できない方など、いろいろな方がいらっしゃると思います。まずは、少しでも生活習慣病について知ってください。外来診療の経験から、生活習慣病改善のために、実際に患者さんに勧めて効果があったこと、患者さん自身が工夫し試されて効果のあったことなども含め、なるべくわかりやすくお話できたら、と考えています。生活習慣病は、その名のとおり、生活習慣に即した病気です。ひとりひとりに合ったテイラーメイドの治療の必要性が叫ばれている中、あなたに合った生活習慣病対策を探していくお手伝いが出来たら嬉しく思います。
生活習慣病治療の目標 -疫学研究の結果から
生活習慣病は併発しやすく、いくつかの生活習慣病をもっている患者さんが多くいらっしゃいます。これらをどの程度の値にコントロールすれば、どのくらいの効果があるのか、これまで様々な研究がおこなわれてきました。それらを解説しながら、現時点で広く進められている治療の方針について説明します。
糖尿病新薬・インクレチン関連薬の効果・副作用・評判
2009年年末から2010年にかけて、新しい糖尿病治療薬の発売ラッシュがありました。1年が経過し長期処方が可能になったことで、実際の臨床現場でも新薬が処方される機会が増えてきています。インクレチン関連薬の作用秩序と、DPP-4阻害薬、GLP-1作動薬の効果・副作用・患者さんからの声をご紹介します。
その道のプロ・専門家約900人
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