売れる本はチーム作りから
ガイド広瀬の新著
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土井:
ただ、今回、広瀬さんが出版された『キャッシュフローを生む不動産投資』のように、ロングセラーを狙うものであれば、可能性はあると思いますよ。
その場合にも、出版社によって、販売力や取り扱いジャンルなどで、得意、不得意がありますから、それをよく見極める必要があります。
そして、一番大切なのは、自分のジャンルを理解してくれるエース編集者を捕まえる事。
エース編集者は出版社の中で「必ず売れるものを作る」と信頼されているから話が進みやすいんですね。
広瀬:
なるほど。売れる本を作るためには、自分の努力だけではなく、キーパーソンを捕まえることが重要なんですね。
土井:
もちろん、本の企画や、書き方のテクニックも大切ですが、競争の激しい厳しい世界だからこそ、出版社、編集者選びは、とても大切なんです。
自分の強みを生かす事が成功への近道
広瀬:
企画というと、土井さんの「出版戦略セミナーCD Vol.1」を聞いたのですが、そのなかで「プロフィールが大事」だというお話しをされていますよね。
土井:
出版の成否を分ける大切なポイントが「自分の強みを見極める」という事なんですね。
よくある失敗例で、売れる本を作るために、小説やコミック、自己啓発などの大きなマーケットを狙う人がいるんですが、著者自身の強みが生きない分野で、いきなり売れるはずがないですよね。
広瀬:
なるほど。具体的には、どんな形で進めていけば良いのでしょうか?
土井:
まずは
「自分の強みを作る」
これに集中することが必要です。
はじめの1冊目は、自分の強みを生かした書籍を名刺代わりに作り、次に、それをもって、実力のある出版社の編集者に売っていく。
自分の一番強いテーマで評価を受け、次のステップへ行く。
これを繰り返していけば、徐々にマーケットが広がり、ベストセラーに近づいていきます。
広瀬:
自分の強みで勝負をするというのは、投資やビジネスにも共通するところがありますね。
土井さんの会社「エリエス・ブック・コンサルティング」では、そういった出版戦略のコンサルティングや、サポートをされているんですよね。
相談にこられる方は、どういう事で悩んでるのですか?
土井:
私の所に相談にこられる方のほとんどが、過去に何冊か出版している人です。
でも、ほとんどの場合、1冊目の出版から戦略を間違っているんですね。
ほとんどの人がそうだと思いますが、出版に関する人脈を持っていないし、そもそも出版業界について疎いですよね。
なので、せっかく出版した本が、その人にとっての最適なテーマなのか?
また、そのテーマに合った版元なのかがわかっていない。
「売れるチーム」をもっていなくて「自分の強み」がわからない状態なんですね。
それに、仮に自分の強みがわかっても、その強みが独りよがりなものではなく、ターゲットとしているマーケットの中で独自性や強みをもっている必要があります。
広瀬:
本作りは、著者の力量のみだと思われがちですが、自分の強みの分析や、戦略立てがとても重要なんですね。