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3年に一度、横浜で開催! ヨコハマトリエンナーレ2014(2ページ目)

横浜トリエンナーレの年がやってきました! 横浜トリエンナーレは3年に一度、横浜市で開催される現代アートの国際展。2001年に第1回が行われ、今回で5回目となる「ヨコハマトリエンナーレ2014」が8月1日からはじまりました。その見どころや楽しみ方を、素人目線で紹介します。

田辺 紫

執筆者:田辺 紫

横浜ガイド

無料で見られる作品の数々を鑑賞しよう

ヨコハマトリエンナーレ2014は、なんと無料で見られる作品があります。そのひとつが横浜美術館の前に展示されている、ヴィム・デルボア《低床トレーラー》。長さ約15m以上、ゴシック建築風に表現したコールテン鋼で作られた巨大な彫刻作品です。
ヴィム・デルボア《低床トレーラー》2007

ヴィム・デルボア《低床トレーラー》2007


左:ギムホンソック《8つの息(7273)》2014undefined右:ギムホンソック《クマのような構造物-629》2013-2014undefined協力:MARK IS みなとみらい

左:ギムホンソック《8つの息(7273)》2014 右:ギムホンソック《クマのような構造物-629》2013-2014 協力:MARK IS みなとみらい

そして、Café小倉山の前にひっそりとたたずんでいる青い風船が8個つながったオブジェ、ギムホンソック《8つの息(7273)》もお見逃しなく。一見、膨らんだ風船に見えますが、実は硬いブロンズ像です。

同じ作家の作品は、MARK IS みなとみらい B4階にも展示されています。こちらは、一見、ゴミ袋で作られたクマのようですが、こちらもブロンズ像とのこと。このクマは街中に掲出されているヨコトリのバナーに使用され、展覧会のキービジュアルになっています。

 

屋外のパブリックスペースだけでなく、横浜美術館内にも入場券がなくても見られる作品があります。入口を入ってすぐ、大きな透明な入れ物が作品です。これ、なんと、ゴミ箱! 今回の展覧会タイトル「華氏 451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」を象徴する作品、マイケル・ランディ《アート・ビン》です。美術館のど真ん中にゴミ箱を置くなんて……、前代未聞です!
高さ7m、幅7.8mの巨大な芸術のゴミ箱。マイケル・ランディ《アート・ビン》2014

高さ7m、幅7.8mの巨大な芸術のゴミ箱。マイケル・ランディ《アート・ビン》2014


この作品は、アーティストが自身の失敗作や捨て去りたい過去の作品を持ち寄って捨てることで成立する「創造的失敗のモニュメント」です。つまり「芸術のためのゴミ箱」。ヨコトリ期間中、さまざまなアーティストが訪れ、自身が忘れたい作品を投棄するパフォーマンスが行われ、ゴミ箱の中身が増えていきます。

見るだけでなく、自分の作品を投棄することもできるんです。くわしくは公式サイトをチェックしてください。→こちら

このほか、グランドギャラリー内に展示されている作品(和田昌宏、笠原恵実子)、Café小倉山内に展示されている第7話の作品『光りの港』(三嶋安住+三嶋りつ惠)も入場券がなくても見ることができます。

新港ピアにも入場券がなくても見られる作品が!

展開イベントのようす。やなぎみわ《演劇公演「日輪の翼」のための移動舞台車》2014

展開イベントのようす。やなぎみわ《演劇公演「日輪の翼」のための移動舞台車》2014

ちなみに、もうひとつの主会場、新港ピア(新港ふ頭展示施設)にも入場券がなくても見られる作品があります。色とりどりにデコレーションされたトレーラー、やなぎみわ《演劇公演「日輪の翼」のための移動舞台車》です。

これは、作家自身の演劇のキャリアにおいて最新作となる『日輪の翼』(原作:中上健次)の舞台装置であると同時に、独立した美術作品でもあります。新港ピア会場の入口を入ってすぐの場所に展示してあり、自由に見ることができます。

常時、展開した状態で展示されていますが、ときどき音楽とともにトレーラーが変形する「展開イベント」が行われる予定。見たい方は、やなぎみわ氏の公式サイトなどをチェックしてください。

これらの作品を間近に見て興味が沸いた方は、ぜひ入場券を購入しましょう。さらなる感動的な作品との出会いが待っているはず。

クレジット:Installation view of Yokohama Triennale 2014

では、横浜美術館の中へ入ってみましょう。3ページへ
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