年末年始のライトアップは2007年12月28日(金)~2008年1月3日(木)
17:00~21:00に行われます。※大晦日は翌朝まで
称名寺ライトアップレポート
年数回しか見るチャンスがない称名寺のライトアップ。私も実際に見るまでは、正直「それほどでもないだろう」と思っていました。が、見た瞬間、「すみませんでした」と謝ってしまいました。これまで見てきたライトアップとはひと味ちがう、趣ある美しさです。※この記事は2004年8月の情報です。
称名寺は、鎌倉時代1258(正嘉2)年に北条実時が開いたとされ、現在の姿になったのは1986(昭和62)年のことです。称名寺までは、京急金沢文庫駅からゆるやかな坂を登って約10分。車がバスが通る横をテクテクと歩いていくと、入り口・赤門にたどり着きます。ライトアップされた赤門をくぐると、参道には喫茶店やバー、一般のお宅までが軒を並べています。一風変わった景色にちょっとオドロキながら、仁王門に辿り着きました。
仁王像も赤くライトアップされ、ひときわ恐い表情になっています。仁王門の脇を進むと、庭園の姿が見えてきます。この庭園は、重要文化財である「称名寺絵図並結界記」に描かれている浄土式庭園を復元したもので、1986(昭和62)年に完成しました。阿字ヶ池の水面に映る、朱色の反橋と平橋。昼間の姿とはぜんぜんちがう、幻想的なたたずまい。青紫色にライトアップされた金堂が、これまた橋とは対照的で、静かなイメージになっています。
2つの橋は渡ることができ、ゆっくり渡りながら水面を眺めると、たくさんの亀が灯りの方へすーっと寄ってくるではありませんか。1匹や2匹ではありません。数十匹の亀が、次々と水底から現れ、どんどん集まってきます。こんなにたくさんの亀を見たのは、初めてのこと。いいことがあるかも……なんて不謹慎なことを思ってしまいました。行かれた時には、ぜひたくさん亀の姿を拝んでみてくださいね。
※残念ながら、現在は橋の改築中で渡ることはできません。
金堂の前には鐘楼があり、これが安藤広重も描いた金沢八景のひとつ「称名の晩鐘」。なるほど、趣があるたたずまいです。また、謡曲「六浦」にうたわれている青葉楓も植えられています。北条実時の像やお墓もあるようですが、暗くて探して見ることはできませんでした。※写真は橋から見た金堂
すぐに帰るのはもったいないので、ぐるぐると庭園を2周してから、帰路につきました。明るいうちならば、眺めの良い市民の森や、古文書や仏像などの資料が集められた県立金沢文庫なども散策するとよいかもしれません。ちょっとした歴史散歩が楽しめることでしょう。
ライトアップは、17:00から21:00まで。完全に日が落ちてからも美しいですが、18:00過ぎの薄暮のようす(写真)が一番キレイだと思います。近くに行かれた際は、ぜひ足を運んでみてください。拝観無料。
称名寺
・所在地:横浜市金沢区金沢町212-1
・交通・アクセス:京急金沢文庫駅から徒歩約10分、金沢シーサイドライン海の公園南口駅から徒歩約10分
・地図:Yahoo!地図情報
【関連サイト】
・横浜市金沢区公式サイト