●10日も続くだらだら祭り・・・1
●江戸を救ったショウガで厄除け・・・1
●服が増える?!秘密の千木筥(ちぎばこ)・・・2
●ここが舞台! 火事と喧嘩は江戸の華 「め組の喧嘩」・・・2
10日も続くだらだら祭り
港区役所にも近い「芝大神宮」通称「芝神明」は、9月10日~21日まで例大祭の真っ最中。
10日間にも渡って行われるため、口の悪い江戸っ子は 「だらだら祭り」と呼びます。秋の長雨の頃にかかっているという説もあり。(ただ最近は13日~17日に中心を置いているそうです)
さらに今年は鎮座千年という記念すべき年。正確には「御鎮座壱千年記念大祭神事行事」が行われます。
1000年と一口に言うけれど
千年前は平安時代(1005年)!
都内でも最も古いお社のひとつなんです。
仕度に追われるお宮の空気も、どことなく上気だっていました。
17日には、お囃子や御羽車(鳳輦・ほうれん)が町内を練り歩く神幸祭も行われます
こちらも、なんと38年ぶり。
鳳輦(ほうれん)とは、屋根に金色の鳳凰をすえた輿(こし)のこと。天子が乗るとされ、天皇の正式な乗り物でもあります。
いただいたマップによれば、装束をまとった300人からなる行列は、西は麻布十番方面、北は新橋あたりまで予定されています。
→予定表は次のページに。
江戸を救ったショウガ(生姜)で厄よけ
このお祭り、別名を「生姜市」と言います。境内では「御膳生姜(ごぜんしょうが)」と呼ばれる縁起物のショウガが売られます。
ここの生姜を食べると、風邪をひかないと言われます。生のショウガのほか、ショウガ飴、ショウガ湯なども。
この原稿を書きながら、買ってきたショウガ湯を飲んでいますが、黒糖入りでまろやか。お湯を注ぐだけ、という手軽さもありがたいです。
残りはもう少し寒くなってから…いただきましょうかね。
巫女さんが御膳生姜や絵馬などを授与してくださりました。ショウガがぶら下がっているのがわかりますか? |
昔このあたりには生姜畑がたくさんあったそうです。
広重の錦絵にも描かれていますね。
本殿の前には高知生姜が、山盛りになっていました |
ヘンな言い方になりますが、有名な「由比正雪の乱」(1651年)も、生姜人気を後押ししました。
浪人、由比正雪が幕府転覆の謀反を仕掛けたとき、川に毒を流したとの噂が。しかし、上流で老女が生姜を洗っていたため、江戸は無事だったというものです。
これによって毒消しの生姜は大変な人気になりました。
そういえばお寿司の「ガリ」にも 殺菌作用があるって言いますよね。
芝神明にお参りしたら、ショウガをおみやげにお忘れなきよう・・・。
→もひとつ忘れちゃいけない。芝には服が増える箱がある?!