防災/防災関連情報

地震で起きる火災の恐さを知る(2ページ目)

大震災が起きると、必ず火災が同時多発的に発生します。そこで恐いのは家屋に閉じ込められて逃げ遅れること。また高層火災が起きるとさらに危険は高まります。消防に頼れないその時。あなたはどうしますか?

和田 隆昌

執筆者:和田 隆昌

防災ガイド

震災で焼死しないために

マスク
完璧に有毒ガスを防いでくれる防煙マスク。こんなものがあれば煙に巻かれることはない(写真提供:相日防災)
まず自宅から火災を出さないというのが肝心です。

煙報知器や火災報知器、消火器などの設備を定期的に確認しましょう。マンションなどの高層住宅に住んでいる人はとても火事は恐いですよね。もしも階下で火災が起きたらどうやって階下に逃げるか考えないといけません。エレベーターを使ってはいけないことは常識ですが、非常階段から煙が上がってきたときの対処も考えないといけません。アナウンスなど火災の発生した階を把握して冷静に判断しないとなりません。自分は以前住んでいた20階建てのマンションは、窓から避難しきれないと思われるのが不安でした。

高層階に住む人の準備は?

高層マンションは火災報知器などが整備されていると思いますが、まず自分の部屋から火災を出さないように、室内に消火器などを準備しましょう。よく室外の廊下などに消火器は設置されていますが、それを取りにいっている時間で小さい火種のものが大きい火災に変わってしまうことがあります。特に喫煙の習慣がある家族がいる場合は各部屋に簡易消火器の準備があってもいいように思います。
また玄関付近に火災避難用のマスクなどが用意されていると生存確率がまた一段とあがります。自分も一度、海外で高層ホテルの40階から階段を降りきったことがありますが、階段は我先に降りようとする宿泊客で埋まり、大変なパニック状態になっていて、ここで煙が階段から上がってきたらどうしようと、とても恐かった記憶があります。
大震災になって家屋の倒壊が大規模に起きると。煙や火以外にも、粉塵を吸ってしまって、あとで後遺症が出ることも十分に考えられます。あまり報道されていませんが、阪神・淡路大震災の後の廃墟に大量のアスベストが舞っていたことは想像できます。あなたの非常持ち出し袋に、家族分の防塵マスクや防煙マスクがあるともっと安心できると思います。

それでもマンション火災は自分一人では防げません。面倒がらずに自治会などの消防訓練などを住民全員が積極的にすることが、結果的に自分の生命財産を守ることにつながります。

地震には火災がつきものです。下記リンクにも地震の時の火の元の消し方について書かれていますが、最初の数分間は消火よりもまずは自分の生命を守ることに集中してください。ガスはほとんどの場合に地震と同時に自動的に停止しますので、あわてることはありません。

そして自宅から避難するときの大事な項目です。

家から避難するとき、もし時間的に余裕があるならば
1.ガスの元栓を締める(ガス漏れの防止)
2.ブレーカーを完全に切る(通電火災の防止)
3.避難から戻ってきたときはガス漏れがないか確認の上点灯する

これらのことが二次的な火災被害を食い止めてくれるんです。
忘れそうな人はどこか目の付くところに書いておきましょうね!



【関連サイト】

 東京消防庁「地震その時10のポイント」火を消す3度のチャンス
【編集部おすすめの購入サイト】
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