熱帯魚を飼育する上で行わなくてはいけない「日々の管理」には、どのようなものがあるのでしょう。例えば「餌を与える事」であったり、「水質の調整」等といった、様々な行為が挙げられると思います。今回は、その中でも「水替え」に的を絞って話を進めていきたいと思います。
では、「水替え」という行為は、なぜ行うのでしょうか? それを理解した上でなければ、的確な管理は行なえません。熱帯魚の専門店で「2週間に一度、換水をして下さい」と言われたから、または「飼育書に書いてあったので…」ではなく、なぜ換水をしなくてはならないのか! または、換水することによって、どのようなメリットがあるのだろうか!! という事を踏まえた上で行わなければ、折角の水替えの意味も半減してしまいます。
一般的に言われているのが、1ヶ月に2~3回、水槽の水量の1/3~1/2を換えたほうが良いと言われています。でも、何故なのでしょうか?
一言で言ってしまえば、水槽の中の窒素化合物を排出することが主な目的となります。自然の河川では、食物連鎖などにより、上手く水中の成分のバランスが取れているのですが、こと水槽の中になると、そうはいきません。アンモニアや亜硝酸が魚の糞や水草の枯葉から発生し、やがては硝酸塩となりどんどん蓄積していきます。
それらの窒素化合物を頬って置けば、コケの原因にはなるし、魚にとってもやがて害になります。そこで、換水により取り除いてやる必要が出てくるのです。また、pHの回復(硝酸塩により下がったpHを引き戻す)、失われてしまった「ミネラル」の補強といった側面も存在します。