妻や旦那を好きじゃないと、離婚することになる?
妻や旦那のことを好きじゃないと離婚になるのか
「この2年間、離婚を考えては思いとどまる日々でした。夫に何か決定的な非があるわけではない。自分に好きな人ができたわけでもない。それでも、愛情を持てない相手との毎日がつらくてつらくて。
気づいたんです。家事をするのがどうしてこんなに苦痛で張り合いがないのかと考えたら、夫に愛情が持てないからだったんですよね。私の友人は『夫大好き』なので、毎日それは工夫を凝らして料理を作っているそうです。そうか。私が料理も洗濯も掃除も何もする気が起きなくて、つらくて仕方がないのは、夫への気持ちがないからだったのか、って気づいたんです。
パートナーのこと、嫌いじゃないけど愛情はない!?
何年経ってもラブラブで、老夫婦になっても手を繋いで散歩に出掛ける、そんな夫婦が理想でした。でも、楽しかったのは最初の1年くらいだけだった。夫とはほとんど会話もなく、休日買い物に誘っても『ひとりで行って来いよ』。セックスは月イチであるけどマンネリで、別になくてもいいくらい。愛情はないです。でも、嫌いっていうわけではないんです。だから離婚を決断するところまではいけない。いっそ、顔を見るのもイヤって思えれば、まだラクなんですけど、そうじゃないから。夫に、離婚を切り出して苦しめるくらいなら、我慢するしかないのかな? と。でも耐えられない。限界なんです―」
では、H美さんの話をもとにこの問題について傾向&対策を考えてみました。
傾向と対策1:結婚生活に強固な理想を描いていた
傾向:H美さんには、独身時代から夢に描いた「理想の結婚生活」というものがありました。「何年経ってもラブラブで、老いても手を繋いで散歩に出掛ける、そんな夫婦が理想」だと。ところが、現実は違ってしまった。夫とは会話もなく、セックスはマンネリ。私が求めていたのはこんな生活ではない、と。対策→結婚とは夫婦ふたりで築き上げていくもの。相手が何かをしてくれると待っていても何も変わりません。理想があるのなら、自分からその理想に近づくための行動を起こしてみること。会話がないなら、どうすれば会話が弾むようになるのか話題や時間作りをしてみる。セックスがマンネリなら、どうすればマンネリから脱け出せるのか工夫をする。生活が単調すぎて刺激がないので、週イチでも月イチでも、日常から脱け出してワクワクするような時間を夫婦で持つよう心がける。
傾向と対策2:愛がないから家事が苦痛
傾向:夫のためにお料理したり、部屋を整えたり、洗濯をしたりするのが楽しくて仕方がないなんて、せいぜい新婚のうちだけ。もちろん、純粋に家事が好きな妻もいますが―。家事に休日はありません。毎日毎日、何年も家事をしていれば、家事に苦痛を感じたことがないという人なんていないはず。しかしH美さんはひとりの友人と比べることで、夫への愛がないから家事が苦痛なのだと、思い込んでしまっている。対策→家事は結婚していなくても自分のためにしなくてはならないもの。離婚してひとりになっても、再婚しても、愛があろうがなかろうが、一生やらなければならないものなのです。「―料理も洗濯も掃除も何もする気が起きなくて、つらくて仕方がない―」、これは軽い「うつ」かもしれないので、心療内科の受診を勧めます。
傾向と対策3:自分の中の愛に気づけない
傾向:愛情はないと言い切りつつも、嫌いというわけでもない。新婚時代を終えた夫婦はH美さんに限らず多かれ少なかれこのようなもの。離婚を切り出して夫を苦しめるわけにはいかないというのは、夫を思い遣る気持ち=愛だということに、H美さん自身気づいていない。愛が全くなかったら、相手の気持ちなんて考えられない。対策→結婚とは「生活」。生活を維持していくことが大事。どんなに溢れんばかりの「愛」だけあっても、生活は成り立たない。離婚をしても自分の稼ぎで十分食べていけるなら、「愛がなくなったから離婚」というのも1つの道。でも、H美さんは専業主婦。不自由のない生活をさせてくれることは夫の愛。当たり前となっていて気づけなかったら、離婚してひとりで生活をするとなったら? と前提しシミュレーションをしてみる。そうすれば夫への感謝の気持ち=愛が持てるようになる。
離婚をしたところで、愛を持てる相手がすぐに見つかるとは限りません。見つかったとしても、H美さんの言うところの愛は何年続くのか? また愛がなくなったら離婚するのか? 「愛情がなくなった」と、「だから離婚か?」と、悩む人がいる一方で、たとえ同じような状態でも離婚を考える方向にはまったくいかない人もいます。
物の考え方、気持ちの持ち方で人生は180度変わります。皆様も「これでいいのか?」と悩んだら、ほんのちょっと物を見る角度を変えてみませんか? 状況は何も変わらないのに、自分の見方が変わることで悩みが吹き飛んでしまうことってあります!
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