時刻表に親しもう
鉄道旅行を楽しむにあたっての必需品は時刻表である。大まかなスケジュールを立てるのにも、列車の発着時刻や所要時間を調べないと全体の計画に支障をきたすだろう。続々と発車する新幹線は停車駅がまちまちなので時刻表を見る必要がある。 |
ローカル線の発着本数は極めて少ない。北海道の根室駅も一日数本しか列車がやってこない。 |
また、列車本数が極めて少ないローカル線では列車時刻を確認しなければ旅そのものが不可能になってしまう。路線によっては次の列車まで数時間も間隔があいてしまう場合だってある。その他、SL列車などの魅力ある臨時列車は期日限定で運転される。というわけで、鉄道旅行をするなら、何はともあれ時刻表なのだ。
最近は、インターネットの各種時刻表検索サイトが充実していて、列車時刻を調べたり、最短の列車接続を検索するのに便利で重宝する。しかし、何気なく特定路線の列車走行ダイヤを眺めたりするには、ネットは却って面倒で、紙ベースの時刻表を取り出すのが便利だ。出張や所用の鉄道利用ではなく、趣味として「鉄道を楽しむ」なら、手始めに書店で最新の時刻表を入手しよう。
まずは、JRを中心とした全国版時刻表を紹介したい。
時刻表にも色々あるが、メインとなるものは二つだ
多種多様な時刻表が市販されている。 |
JTB時刻表は、かつては「国鉄監修の交通公社の時刻表」として一世を風靡した歴史あるもので、紙面のレイアウトなど目に馴染んでいるといった理由で愛用しつづけている人も多い。
一方、JR時刻表は、JRの公式時刻表となったもので、特急などの優等列車が赤字で表記されるなど見やすい。JTB、JRどちらを選ぶかは好みの問題といえそうなので、迷う人は書店で手にとって見やすいほうを選べばいいだろう。
JTBと交通新聞社の文字の大きい時刻表。 |
JTB版は、通常のB5版を単純にA4版に拡大しただけのものである。ただし、不定期で大改正の時期に発売されるのみである。早めに入手しないと、売り切れになることも多い。一方の交通新聞社(JR)版は、「文字の大きな時刻表」として毎月発売されている。
二つの大きな時刻表を比べてみると、JR(交通新聞社)版のほうが、やや文字フォントが大きいようで見やすい。それにB5版なので携帯にも便利だ。私個人としては、交通新聞社版の「文字の大きな時刻表」を愛用している。しかし、完全版ではないので、一部省略されている情報もあり、他のもので補足しなければならないこともある。
次のページでは、マイナーながらユニークな時刻表のいくつかをご案内しよう。