夜行ムーンライトに連続4泊!


青春18きっぷを手にする木村裕子さん
「ムーンライトに4連泊」をはじめ、鉄道旅行が大好きな木村さん 撮影=小川裕夫

そんな木村さんに、今までで一番印象に残っている鉄道旅行について聞いてみると、即座に「ムーンライト4連泊」という答えが返ってきた。

ムーンライトというのはもちろん、各地を走っている夜行の快速列車「ムーンライト◯◯」のことで、横になれる寝台車などではなく、普通の座席車である。その車中で連続4泊したというのだ。

名古屋を出発して、関西本線で柘植、草津線で草津、そして東海道線で京都。そこからまず『ムーンライト松山』で瀬戸大橋を渡り四国に入る。松山からは四国の左半分をぐるっと回って高知へ。高知から『ムーンライト高知』で京都に戻り、さらに湖西線・北陸本線を通って敦賀へ出た。「敦賀まで来たら、お風呂に入ってないことに気付いて(笑)」いったん名古屋の実家に戻ったのだそうだが、まだまだ終わらない。

「その晩の『ムーンライトながら92号』で東京へ。東京でお仕事があったんです。そして『ムーンライトえちご』で新潟へ。新潟からは磐越西線で郡山へ出て、水郡線で水戸を回って東京へ戻りました」

このルートでざっと計算してみたところ、なんと5日間で2,610.1キロ+αもの距離を乗ったことになる。これは札幌から鹿児島まで鉄道で行くのとほぼ同じだ。しかし車中4泊にもかかわらず「でも乗り足りないー(笑)」と思ったそうだ。

これには思わず、参りましたと言ってしまったが、もっと列車に乗っていたい、というその気持ちはものすごくわかるのだ。

ところで、彼女はこの旅で<人間何でも、やればできる>ことがわかったと自身のブログに書いている。伝説をつくりたかった、とも書いているが、それだけ真剣に鉄道旅行を楽しんでいるのだろう。これは少し、というかかなり、見習うべきところがあるなあ。

『トワイライトエクスプレス』にたったの6時間半

木村さんは札幌と大阪を結ぶ寝台列車『トワイライトエクスプレス』にも乗ったことがあるそうだが、その乗車区間は「直江津から大阪まで」。

札幌~大阪間を22時間かけて走る長距離列車に、たった6時間半だけ乗るというのは、これはある意味最高の贅沢だ。しかし寝台車しかない列車だから、昼間乗っても寝台料金を払わなければならない。もちろん札幌からでも直江津からでも、寝台料金は同額だ。

「直江津駅で始発の列車を待とうと思ったんですけど、真冬であまりにも寒くて、平日で切符もすぐ取れたので、トワイライトに乗っちゃえ、って。車掌さんに本当にこの列車でいいの?と言われました(笑)」

車内で本が読めないのが「乗りテツ」

ところで木村さんは、列車内ではどんな風に過ごしているのだろうか。

「だいたい景色を見ていることが多いですね。景色が見えない夜中でも、外を見てます。行き違いの列車とか。本はよく持って行くんですけど、結局1ページも読まないで帰ってきちゃうんです。そのかわり時刻表はよく読んでます」

乗りテツは、次はどの駅かとか今すれ違った列車は何だろうかとか、そういったことが気になってしまって本の内容に集中できないのだ。もちろん、居眠りしているヒマもないだろう。

さらに「パンタグラフがバチバチってなって火花が散る時ありますよね?あれが好きなんですよ」と、夜行列車での楽しみを教えてくれた。

「だってすっごくきれいじゃないですか!」

夜行列車の窓の外を眺めながら楽しそうにしている木村さんの表情が目に浮かぶようではないか。



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