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ロマンスカー信州へ行く~特急「ゆけむり」(2ページ目)

特急「はこね」などで活躍した小田急ロマンスカーの車両が長野電鉄に移籍、2006年12月から、その名も特急「ゆけむり」として運転を開始。信州の山々に囲まれた地で第二の人生を歩む特急列車を紹介します。

執筆者:高橋 良算

長野電鉄でのデビューは12月9日!

長電2000系
約半世紀もの間走り続ける長野電鉄オリジナルの特急車両(長野駅)
移籍先である長野電鉄の路線は、長野~須坂~湯田中間の長野線と、須坂~屋代間の屋代線という2系統。このうち特急列車が走るのは長野線で、停車駅の違いにより「A特急」と「B特急」の2種類があります。「ゆけむり」は「A特急」として走り、乗車には運賃のほかに特急券(大人100円)が必要です。

小田急電鉄の特急ロマンスカーは全席指定制で座席指定券がないと乗車できない列車でしたが、長野電鉄では全てが自由席。最大の特徴である展望席も自由席なので、空いていれば誰でも座れますが、競争率はかなり高そうです。

長野電鉄にも以前から走る特急用車両があるのですが、こちらは一番古い車両で1957(昭和32)年のデビューと、なんと約50年モノ!半世紀もの間大切に大切に使われてきた車両、さすがに老朽化は否めませんが、鉄道全盛時代のレトロな雰囲気を随所に見ることができます。今後はおもにB特急での活躍になり、「ゆけむり」と乗り比べてみるのも楽しいですね。

特急「ゆけむり」は湯田中温泉へ

湯田中駅舎
「ゆけむり」の終着は奥志賀の玄関・湯田中駅
長野電鉄長野駅は、地方の私鉄では珍しい地下駅。JR長野駅善光寺口のバスターミナル脇に入口があります。

まずは窓口で「長電フリー乗車券(2日間有効・大人2,260円)」と「特急券」を購入しましょう。フリー乗車券は長野~湯田中間の往復運賃と同額ですが、1回でも途中下車するならこちらのほうが便利。また、帰りに松代方面(屋代線)へ寄り道してもよいでしょう。

長野から約45分で到着する終点の湯田中駅は、湯田中・渋温泉郷や奥志賀高原への玄関口。駅構内は最近改良されてホームも新しくなりましたが、その駅舎は、伝統ある温泉観光地にふさわしく堂々とした立派なもの。駅の裏手には、国の登録有形文化財に指定された木造の旧駅舎が保存されています。

引退した車両も博物館などで保存されることがありますが、人を運んでこその鉄道車両ですから、お客を乗せて走り続けてくれるというのがうれしいことですね。新宿~箱根を結んでいた時とはまたまったく異なる車窓風景とともに、これからの活躍に期待大です。



[関連サイト]

長野電鉄ホームページ

「ゆけむり」運行とダイヤ改正のお知らせ

長野電鉄について
長野電鉄の路線や車両、沿革など(レールファン長電)

1000系「ゆけむり」長野電鉄へ到着!!
改造を受けた愛知県豊川市の工場から長野へ輸送される様子(レールファン長電)

小田急ロマンスカー10000形(2編成)の長野電鉄への譲渡について
小田急電鉄のプレスリリース

野沢・志賀など北信州エリアの観光情報
All About信州ガイド・森俊二さんによるリンク集です。湯田中は下高井郡山ノ内町にあります。

[関連ガイド記事]

小田急電鉄・特急ロマンスカーVSEの魅力
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