鉄道/駅、鉄道グッズ

超貴重!残したい東京の木造駅舎(2ページ目)

東京と言えばビルばかりの大都会。「コンクリートジャングル」なんていう古い言葉もありますが、そんな東京にも木造駅舎はあるんです。しっかりと地域に根ざしてがんばっている珠玉の駅舎をご覧ください。

執筆者:高橋 良算

テレビドラマの出演回数なら負けません
堀切駅(ほりきり・東武伊勢崎線)

堀切駅
小さな駅舎だがその存在感は抜群
この小さな木造駅舎が、実はある有名なテレビドラマで何度も映し出されています。そのテレビドラマとは、「3年B組金八先生」シリーズ。このドラマの舞台となる「桜中学」(としてロケに使用された学校)は、この駅のすぐ裏にあります。

駅前といってもバスやタクシーなどはなく、というより狭くて入ってこれないのですが、1軒の中華料理店以外には商店もなく、そういったことも、この駅舎が残った理由なのかもしれません。駅前を流れる小さな川は、隅田川と荒川を結ぶ水路で、足立区と墨田区の境界です。

土手の下にあるため電車からは荒川が見えませんが、駅を出て跨線橋を渡るとすぐ目の前が河川敷。水門の上を首都高速6号線が横切り、向こう岸の堀切ジャンクションで中央環状線と合流している、一風変わった風景。

荒川河川敷
駅舎を出れば荒川の河川敷はすぐそこ
この河川敷は荒川日ノ出町緑地の南端で、ここから上流へ向かって歩いて行くと、ドラマでもおなじみの荒川土手の風景が広がり、あのテーマソングを思わず口ずさんでしまうことでしょう。

開 業:1902(明治35)年4月1日
所在地:東京都足立区千住曙町
地 図:Yahoo!地図情報


瀟洒な駅舎が今に伝える計画都市
ときわ台駅(ときわだい・東武東上線)

ときわ台駅
青い瓦屋根と白壁の対照が印象的
ときわ台駅は、駅前に広がる「常盤台住宅地」の中心に位置する駅として、1935(昭和10)年に武蔵常磐駅として開業しました。「常盤台住宅地」は東武鉄道が開発した住宅街。田園調布や国立と同様、駅前にロータリーを設け、そこから放射状に伸びる道路に環状の道路が交わる街並みを形成する、計画的に造られた住宅地です。

当初は庶民のための新しい住宅地として開発されたようですが、現在ではお屋敷が並ぶ高級住宅地として知られます。住宅街の街路には、「クルドサック」と呼ばれる円形の袋小路が設けられるなど、大変に手の込んだもの。常盤台住宅地を設計した関係者の意気込みが伝わってきます。

そのようなことを反映して、駅舎も大変に力の入った瀟洒なもの。改札口の上に後から付けたと思われる大きな屋根が張り出していますが、青い瓦屋根が印象的です。

駅前ロータリー
長い年月をかけて守られてきた駅前の豊かな緑
しかしもちろん、駅前の美観を保つには地元の方々の努力があったようで、ロータリーに立つ像の碑文には次のように記されています。

『美しかった駅前の広場も戦後は荒れはて、美しさを失うばかりでなく、社会教育の上からも常に寒心に堪えない処であった。丁度そのころ、常盤台小学校児童の奉仕作業によって駅前の美化は着手され、やがて子どもたちの努力は美しい花を開き、駅前の美化は着々と進められた(以下略)』(※句読点筆者)

その後この小学生たちの活動が徐々に地域に広がり、東京都や板橋区なども動かし、近代的な駅前広場が再生された、といったことが綴られています。最後に「昭和三十四年八月」とあるので、今から約半世紀前のことですね。

どんなに時代が移ろっても、ずっと後世に伝えていってほしい駅風景です。

開 業:1935(昭和10)年10月20日
所在地:東京都板橋区常盤台
地 図:Yahoo!地図情報


次のページでは武蔵小金井駅北池袋駅を紹介します。
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