JRと東武の車両
今回の特急列車に使用される車両。左がJR東日本485系、右が東武鉄道100系スペ-シア
世界遺産を有する国際的観光地の日光、そして日本有数の温泉地・鬼怒川。この両観光地へダイレクトに運んでくれるのが、今回誕生する特急〔日光〕〔きぬがわ〕〔スペーシアきぬがわ〕で、JR新宿駅と東武日光駅、鬼怒川温泉駅間を乗り換えなしで1日4往復します。

そして注目すべきは、これらの列車がJR東日本と東武鉄道の共同運行ということ。使用される車両と行先によって次のようなラインナップとなっており、どの列車に乗っても、下今市駅(東武)でそれぞれ異なった方面への普通列車に(から)乗り継ぐことも可能なダイヤ設定になっています。

■JR東日本の車両で運転される列車(485系)
  • 〔日光〕1号・8号(新宿~東武日光間)
  • 〔きぬがわ〕4号・5号(新宿~鬼怒川温泉間)
■東武鉄道の車両で運転される列車(100系「スペーシア」)
  • 〔スペーシアきぬがわ〕2号・3号・6号・7号(新宿~鬼怒川温泉間)

東武100系スペーシア
東武の看板特急車両もJR新宿駅に乗り入れる
このように列車名を見ると、どの車両で運転されるかがわかります。ちなみに「スペーシア」とは、平成2年から東武鉄道の看板列車として活躍している特急車両の愛称名。行きと帰りで違う車両を選んで乗ってみるのも面白いでしょう。

また、「スペーシア」にはグリーン個室(定員4名)車両が連結されています。全区間利用すると1室6,000円のグリーン個室料金が別途必要ですが、4人で利用すれば1人あたり1,500円の追加で、個室で快適な旅ができます。グループで旅行する際にはぜひ利用してみては。

なお、どの列車も全席座席指定で自由席はありません。事前に指定席を予約しておく必要がありますのでご注意ください。

線路を新設して直通運転を実現

列車を相互に乗り入れるためにはどこかでJRと東武の線路をつなぐ必要があるわけですが、その地点として選ばれたのは、埼玉県の栗橋駅。ここはちょうどJRと東武の線路が「X」字にクロスする地点(Yahoo!地図情報参照)で、両者の駅があります。

この両駅の間に新しく連絡線を設け、直通できるようにする工事が行われました。このことからも、この直通運転に対する両社の力の入れようがわかりますね(なお、直通列車はJR・東武どちらの栗橋駅にも停車しません)。

ちなみに首都圏では、JR東海と小田急電鉄が新宿~沼津間の特急〔あさぎり〕で以前から直通運転を行っていますが、JR東日本が大手私鉄と定期列車を直通運転するのはこれが初めてのことです。

……とひとことで言ってしまえば簡単なのですが、この列車が誕生するまでには長い歴史が。
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