金沢の兼六園、岡山の後楽園とともに日本三名園のひとつに数えられる、茨城県水戸市の「偕楽園」は、梅の名所としても知られています。現在、今年で110回目を数えるという「梅まつり」が開催中ですが、この梅まつり期間中だけ開設されるのが、JR常磐線の臨時駅・偕楽園駅です。
10日間しか乗り降りできない幻の(?)駅
梅まつり期間のみ開設される偕楽園駅 |
臨時の駅ですので駅舎というものはなく、コンクリート板のプラットホームに精算所の小屋が載っかっているだけの簡素なつくり。駅の入口には「歓迎・水戸の梅まつり」と書かれたアーチが掲げられているほか、ホームでは列車が到着する度に「梅大使」の方々による観光パンフレット配布が行われるなど、イベントらしさも演出されています。
列車が到着するとホームが賑やかに |
2月25日(土)、2月26日(日)
3月4日(土)、3月5日(日)
3月11日(土)、3月12日(日)
3月18日(土)、3月19日(日)
3月21日(火・祝)
■開設時間帯
開設日の9:10~15:30
■停車する列車
開設時間内に発着する、特急を含む下り全列車(特急13本、普通列車17本)
80年以上前からあった「仮」の駅
簡素な駅だが意外に歴史は長い |
その後、昭和42年に「偕楽園」(仮降車場)と改称、さらに昭和44年には仮降車場→臨時乗降場となって乗車もできるようになり、昭和62年からは臨時駅として現在に至っています。
上野~水戸間に鉄道が開通したのが明治22年。以後、多くの人が偕楽園を訪れるようになり、当時から梅の季節には「観梅列車」が運行されていたそうです。
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