屋根が美しい三島駅南口駅舎 |
この東海道本線の三島駅に、付け合わせとしてはよく使用される「大根」をメインの食材として起用した駅弁が、2005年の秋に誕生して話題となっています。
産官学が見事に連携したプロジェクト
この駅弁を作ったのは、三島市にある日本大学国際関係学部国際交流学科の金谷ゼミ(金谷尚知教授)で学ぶ4年生12名の皆さん。学生が主体となって駅弁を商品化したというのは、全国的に見ても極めて珍しいことといえるでしょう。もともとこの金谷ゼミのテーマとして「グローカル=グローバルな視点でローカルを学ぶ」という思想があるそうで、すなわち、国際社会を考えるにあたってまずは自分たちの足元をしっかりと見つめよう、というもの。この考え方に基づいて学習している中で、自分たちにできる地域のアイデンティティづくりのアイディアとして出て来たのが、今回の駅弁プロジェクトなのです。
そしてこのプロジェクトに一肌脱いだのが、三島駅と沼津駅の駅弁製造・販売を手がける、「株式会社桃中軒」さん。その他、野菜生産者グループ「箱根ファーマーズカントリー」や、三島市などの支援を受け、学生たちの発想・行動力と、企業、生産者、そして行政のコラボレーションが実を結んだというわけです。
これが『三嶋物語 おおね御膳』だ!
手作り感あふれるこだわりのパッケージを開けると、二段になった入れ物に、見た目にもきれいなおかずたちがぎゅっと詰まっています。大根の古い呼び方である「おおね」と、高級感のある「御膳」を組合わせたというネーミングも、とても秀逸。たしかに「大根弁当」では、イメージがだいぶ違ったでしょうね。
さて、この人気駅弁「おおね御膳」誕生には、意外な経緯が。詳しくは次のページへ>>