青春18きっぷを使えば「1日2370円」でどこまでも行ける!

「青春18きっぷ」は、日本全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席及び、BRT(バス高速輸送システム)、JR西日本宮古島フェリーに1日乗り放題で、自由に乗り降りができるきっぷです。「青春」「18」というネーミングから何となく若者向けのきっぷという印象を持ってしまいますが、決してそんなことはありません。年齢制限は一切なく、誰でも購入・利用することができます。子供用はありませんので、子供も大人も同額です。

2018年度の「青春18きっぷ」より、特急・急行列車の普通車自由席を利用できる区間に『佐世保線 早岐~佐世保間 』 が新たに加わりました。 詳しくは「基本ルール6」にて。

青春18きっぷのポスターにも使われた予讃線下灘駅(愛媛県)

青春18きっぷのポスターにも使われた予讃線下灘駅(愛媛県)

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青春18きっぷの基本情報:購入方法、発売期間、利用可能期間

・青春18きっぷの購入方法
「青春18きっぷ」は、旅客鉄道会社線(JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州)の全てで使用できます。全国にあるJRの駅のきっぷ売り場やおもな旅行会社等で「青春18きっぷをください」と言えばすぐに発券してくれます。ただし駅によっては深夜早朝など窓口等が開いていないこともありますので、できるだけ事前に購入しておくことをおすすめします。

・青春18きっぷの価格
発売額は11850円で、5回(日)分で1枚になっています。すなわち1日分(1回分)が、2370円。これでJR全線の普通列車の普通車自由席が1日乗り降り自由になるというわけです。

・青春18きっぷの発売期間と利用可能期間

「青春18きっぷ」はおよそ春休み・夏休み・冬休みに合わせて年3回発売されます。2018年の場合は次の通りです。


  発売期間 利用期間
春期 2018年2月20日~3月31日 2018年3月1日~4月10日
夏期 2018年7月1日~8月31日 2018年7月20日~9月10日
冬期 2018年12月1日~12月31日 2018年12月10日~2019年1月10日

「発売期間」と「利用期間」には若干のズレがありますので、特に「利用期間」のラスト10日間に利用する予定がある場合には早めに購入しておきましょう。


詳解「青春18きっぷ」基本ルール

さて「青春18きっぷ」を購入すると、一緒に「ご案内」という2枚の券片が付いてきますが、ここに「青春18きっぷ」のルールが凝縮されています。慣れた人ほどこの券片はほとんど見ないようですが、よく読んでみると意外に知らないことが書いてあったりします。初心者の方ならなおさら。まずはこの「ご案内」をじっくりと読み解いて、基本ルールを勉強しましょう。


基本ルール1:「青春18きっぷ」1枚で5日分(=5人分)

5回(人)までご利用できます。(複数人数でもご利用できます。なお、複数人員の場合には同一行程となり、入出場の際には必ず青春18きっぷ本券が必要となります。

「青春18きっぷ」には5回分の日付けを記入する場所があり、「青春18きっぷ」1枚は、5回分=5日分=5人分となります。
  • 1人で日帰り旅行・・・1回分を使用
  • 1人で2泊3日旅行・・・3回分を使用
  • 2人で1泊2日旅行・・・4回分を使用
  • 5人で日帰り旅行・・・5回分を使用
複数で旅行してもきっぷは1枚ですから、何人かで旅行に行く場合、改札を通る時には全員が一緒でなければなりません。各自がバラバラの駅から出発する場合、「青春18きっぷ」を持っている人と待ち合わせる駅までと解散する駅からは別途きっぷを買う必要があります。



基本ルール2:利用対象は普通車自由席、BRT、宮島航路

普通列車の普通車自由席、BRT(バス高速輸送システム)、及び宮島航路がご利用できます。

「普通列車の普通車自由席」といっても何だかよくわかりませんが、要するに普通運賃だけで乗車できる列車のこと。例えば皆さんが普段乗っている山手線の電車も全車両が普通車自由席ですね。普通列車には「新快速」「特別快速」などの快速列車も含まれます。

宮島航路宮島口駅
宮島航路乗り場(宮島口)
全車指定席の快速列車や「ホームライナー」等、乗車に指定券や乗車整理券が必要な普通列車は、必要な指定券、整理券を別途追加購入すれば乗車することができます。

BRT(バス高速輸送システム)とは、東日本大震災で不通になった気仙沼線、大船渡線(気仙沼~盛)の仮復旧として線路敷等を利用して列車の代わりに運行しているバス路線のことです。同じバスでも「JRバス」には乗れません。

「宮島航路」というのは聞き慣れない方もいるかと思いますが、JR西日本が宮島口~宮島間で運行している定期船のこと。「青春18きっぷ」で船に乗れるのは全国でもこの区間だけで、世界遺産に登録された厳島神社のある宮島へ、片道約10分の船旅を楽しむことができます。


基本ルール3:乗車時に改札印を押してもらう

ご乗車時に改札口で(駅員無人駅からの乗車の際は車掌から)乗車船日の記入を必ず受けてください。

「青春18きっぷ」は自動改札機に通せませんので、乗車の際まずは駅員さんのいる改札口へ行きましょう。「乗車船日の記入を受けてください」とありますが、実際はきっぷを見せると空欄に改札印を押してくれます。一度改札印を押したら、あとは途中下車や車内検札時にきっぷを見せるだけでOKです。

駅員がいない駅から乗る時には車内で車掌さんに改札印を押してもらいます。ワンマン運転で車掌さんがいない場合には、運転士さんにその旨申し出てください。



基本ルール4:日付をまたぐ場合は「0時を過ぎて最初に停車する駅」まで有効

乗車船日が翌日にまたがる場合は0時を過ぎて最初に停車する駅まで有効(東京及び大阪近郊の電車特定区間内では終電車まで有効)です。

このルールは「青春18きっぷ」を使う上で非常に重要なルールとなります。基本的に1日とは「0:00~24:00」なのですが、日付けをまたぐ列車に乗っている場合には「0時を過ぎて最初に停車する駅」まで有効となります。下の例では0:01着となる庭瀬駅まで有効です。

例)倉敷23:52 → 中庄23:57 → 庭瀬0:01 → 岡山0:08

もっとも、0時を過ぎたからといって列車から降ろされるわけではありません。乗り越した分の運賃をきちんと精算しましょう。

なお「電車特定区間」というのは、運賃計算上設けられた特定の範囲で東京と大阪近郊にあります。この区間内の電車なら0:00を過ぎても最終電車までは乗ることができます。



基本ルール5:「青春18きっぷ」でグリーン車に乗る場合は特急券等を追加で購入

特急(新幹線含む)・急行列車、グリーン車に乗車する場合は特急券・急行券・グリーン券等必要なきっぷのほか、普通乗車券を別にお求めください。ただし、普通・快速列車のグリーン車自由席に限り、グリーン券を別にお求めいただければご乗車になれます。

この一文こそ「青春18きっぷ」が「青春18きっぷ」たるゆえんと言っても良いでしょう。「青春18きっぷ」を使って旅行中に特急列車に乗る場合には、特急券だけでなく普通乗車券も購入しなければなりません。もちろんその特急列車を下車して、有効期限内に再度普通列車に乗車すれば、また「青春18きっぷ」での旅行を続けられます。

普通列車のグリーン車
普通列車のグリーン車ならグリーン券を追加購入すれば乗車OK
特急列車などのグリーン車が「グリーン車指定席」なのに対して、普通列車のグリーン車は「グリーン車自由席」で、この「グリーン車自由席」に限っては、グリーン券を追加購入すると乗車することができます。ただしあくまでも「自由席」。たとえグリーン券を持っていても満席の場合には座れないことがあります。また、同じ普通列車でも「グリーン車指定席」には乗車できません。どの列車のグリーン車が自由席なのか指定席なのかは、時刻表で調べればすぐにわかります。


基本ルール6:「青春18きっぷ」だけで特急列車に乗れる区間あり

奥羽本線青森~新青森間、石勝線新得~新夕張間、宮崎空港線宮崎~宮崎空港間は、特例として当該区間内相互発着の場合に限り、このきっぷのみで特急列車の普通車自由席に乗車できます。ただし、特例区間にまたがって乗車する場合は、乗車全区間の乗車券及び特急券が必要となります。

ここまで、しつこいほど普通列車にしか乗れないと言ってきたのですが、実はこの「青春18きっぷ」だけで特急列車に乗れる区間があるんです!

  1. 石勝線 新得~新夕張
  2. 奥羽本線 青森~新青森
  3. 宮崎空港線 宮崎~宮崎空港
  4. 早岐~佐世保(※2018年3月17日以降取り扱い開始)

石勝線の新得~新夕張間には特急列車しか走っていません。また、2と3の区間は普通列車も走っていますが、短い区間で普通列車が必ずしも多くなく、一般の乗客も特例で特急列車自由席に乗れます。ですから本来ならば「青春18きっぷ」で旅行をする場合には通れない区間であってもおかしくないのですが、「特例」措置として特急列車の普通車自由席なら乗っても良いということになっています。ただし特例区間の両端駅ともに停車する列車に限ります。もしこの区間を1駅でもはみ出して乗った場合にはこのルールは適用されず、乗車全区間の特急券と乗車券を購入しなければなりません。
特例が適応される快速「リゾートしらかみ」

特例が適応される快速「リゾートしらかみ」

また、特例として、青森~新青森間の一駅間に限って全席指定席の快速「リゾートしらかみ」に指定券なしで乗れます。


基本ルール7:JR線以外の路線を経由する場合は特例あり

旅客鉄道会社線(JR線)以外の会社線を経由する列車をご利用の場合は別に会社線に有効な乗車券類が必要です。ただし、特例がいくつかあります。

最近は新幹線の開業にともないJRから分離され、第三セクター等によって運営される路線が増えてきました。そのようなJR以外の路線を経由する場合には、途中下車をするしないにかかわらず、たとえJRからの直通列車で通過するだけでも、各鉄道会社の乗車券類を別途購入する必要があります。

例えば、名古屋~伊勢市・鳥羽間を結ぶJR東海の快速「みえ」は、途中の河原田~津間で伊勢鉄道というJR以外の路線を経由しているため、伊勢鉄道区間の運賃が別途必要になります(この列車の場合は、事前に乗車券を買っていなくても、車内での検札時等に車掌さんへ申し出て精算することが可能です)。

原則は以上ですが、新幹線の延伸に伴い並行在来線が第三セクター化したことにともない、ほかの在来線とつながっていない孤立状態の路線ができてしまいました。

まずは、東北新幹線新青森延伸にともない、青い森鉄道が八戸~青森まで延伸されたので、野辺地から分岐するJR大湊線は、他のJR線と全く接続しなくなりました。そこで、大湊線に乗るための便宜を図って、青森~野辺地、野辺地~八戸、青森~八戸間を普通列車、快速列車の自由席に乗車して通過利用する場合に限り18きっぷが利用できます。通過利用ですから、青森~八戸間で野辺地以外の駅で途中下車することは認められません。青森、野辺地、八戸以外の駅で下車する場合には青い森鉄道の乗車区間の運賃を別途払わなければなりません。

北陸新幹線が開業し、4つの第三セクター鉄道が誕生したことにともない、このエリアでも特例ができました。

あいの風とやま鉄道線の「高岡~富山」間については、普通列車の普通車自由席に乗車してJR線へ通過利用する場合に限り、利用できます。高岡駅、富山駅に限り途中下車できますが、その他の駅では下車できません。「高岡~富山」以外の区間を乗車した場合(区間内での下車、区間を越えて乗車等)は、別に全乗車区間の運賃が必要です。また、[あいの風ライナー]をご利用になる場合は、別にライナー券が必要です。
これは、高山本線で富山まで来て、高岡発の城端線と氷見線に乗るため(逆も可)の特例です。

IRいしかわ鉄道線の「金沢~津幡」間については、普通列車の普通車自由席に乗車してJR線へ通過利用する場合に限り、利用できます。金沢駅、津幡駅に限り途中下車できますが、その他の駅では下車できません。「金沢~津幡」以外の区間を乗車した場合(区間内での下車、区間を越えて乗車等)は、別に全乗車区間の運賃が必要です。

これは、金沢まで北陸本線で来て、津幡から能登方面へ向かう七尾線に乗るため(逆も可)の特例です。では、金沢から高岡へ抜けて城端線、氷見線に乗りたい場合は18きっぷで通過利用できるかというと、これは不可です。金沢から高岡までのIRいしかわ鉄道とあいの風とやま鉄道の運賃が必要になります。18きっぷのみで金沢から富山までは行けないのです(最低でも津幡~高岡の運賃は支払う必要があります)。

「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の購入により、木古内~五稜郭間も乗車可能となる

「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の購入により、木古内~五稜郭間も乗車可能となる

北海道新幹線の開業にともない、青函トンネルを走る在来線の列車は臨時列車を除きなくなり、木古内~五稜郭間は、第三セクター道南いさりび鉄道となりました。この区間に関しては、別途「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」(2300円)を買うと、北海道新幹線の奥津軽いまべつ~木古内間および道南いさりび鉄道線の木古内~五稜郭間をそれぞれ片道1回利用できます。このオプション券は、有効な「18きっぷ」を持参している場合に発券されます。1枚の18きっぷを複数の人で利用している場合には、各自1枚のオプション券が必要です。このオプション券は、18きっぷの発売期間に発売されますので、利用期間の終わり頃には買うことができない場合があります。急に思い立って現地で買うことが不可能なこともありますので注意が必要です。

北海道新幹線に関しては、自由席がないので、普通車の空いている座席を利用します。奥津軽いまべつと木古内の両方の駅に停車する列車しか乗れません。道南いさりび鉄道に関しては、普通列車に乗車して通過する場合に限り、途中駅での下車はできません。途中下車の場合は、乗車区間の運賃を支払う必要があります。北海道新幹線と道南いさりび鉄道の接続はよくないので、時刻表をよくみて計画を立ててください。

関連記事:「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」は得なのか

基本ルール8:払い戻しは未使用に限る

払い戻しは、ご利用期間内で未使用に限り発売箇所で取り扱います。

1回でも使ってしまったら、たとえ余っても残りを払い戻すことはできません。これが結構落とし穴になることもあって、5回分使うつもりで購入したものの、予定が変わってしまって利用期限内に2回分しか使い終わらなかった、などということもあり得ます。これではかえって高くついてしまうかもしれませんね。

ですからこのきっぷを購入するのは基本的に全部使い切ることを前提に、しっかり計画をたてて、ムダにならないようにしましょう。もし全部使い切る自信がない場合には、「青春18きっぷ」以外のきっぷも選択肢に入れて考えてみましょう。必ずしも「格安」にこだわる必要はないのです。

基本ルール9:運休・遅延等による払い戻し、有効期間の延長はない

列車の運行不能・遅延等による払い戻し及び有効期間の延長はいたしません。

「青春18きっぷ」に限らず、いわゆる「トクトクきっぷ」類の多くに当てはまることですが、通常のきっぷには認められている払戻しなどについては少々厳しく制限されています。

「青春18きっぷ」で旅行中に台風などで列車が遅れたり運休になり旅行が継続できなくなっても、当日使用している分の払戻しやムダになってしまった分の払戻しはできません。ただし実際の現場ではきっぷに関係なく金銭面以外の措置がとられる場合もありますので、駅や車内での案内には十分注意しましょう。

基本ルール10:「青春18きっぷ」の呈示によってJRホテルグループの割引が受けられる

お客さまご自身で下記連絡先へお申込みいただき、きっぷを呈示すると、JRホテルグループにて宿泊料の割引等が受けられます。

駅に直結して便利なJRホテルグループのホテル
駅の真上に泊まれるのは魅力
これはあまり知られていないかもしれませんが、JRホテルグループの知名度アップと利用者増を目的に、2005年春(3月~4月)の「青春18きっぷ」発売に合わせて開始された新しい制度です。

事前に予約センターに電話して申込み、宿泊の際に「青春18きっぷ」を呈示すると宿泊料の10~20%程度の割引を受けられるというもの(割引率は各ホテルによって異なります)。割引以外の特典が付いているホテルもあるようです。

JRホテルグループのホテルは全国65ヶ所にあり、交通新聞社発行「JR時刻表」の表紙をめくった裏側にもホテルの一覧が掲載されています。さすがJRと名前が付くだけあって、その多くが駅に直結もしくは至近の立地。鉄道旅行をしていると早朝の列車に乗ることも多いので、「駅に直結」というのは鉄道旅行者にとって大変利用価値が高いホテルと言えます。みなさんもぜひ活用してみることをおすすめします。

※ただし、土・日・祝日は予約センターがお休みなので注意。

JRホテルグループ
予約センター TEL:03-3216-0489(営業時間:9:30~18:00、土・日・祝日休業)
JRホテルグループホームページ

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「青春18きっぷ」を購入した時に付属している「ご案内」をもとに「青春18きっぷ」の基本ルールを紹介しましたが、いかがでしたか?

超格安きっぷゆえ、通常のきっぷと違った制約も確かにあります。しかしこれらの基本ルールを守れば、出発地も、目的地も、経由地も、途中下車も、全てが自由! こんなきっぷは他にありません。

皆さんもぜひ「青春18きっぷ」で旅立ってみませんか?


青春18きっぷ1日分でどこまで行ける? 東京発のモデルコース

実際のところ、1日分の青春18きっぷを使ってどこまで行くことが出来るのでしょうか? こちらの記事では、東京を起点に九州を目指して西へ行く場合と、東北を目指して東に行く場合のそれぞれを検証しています。
青春18きっぷ1日分でどこまで行ける?【2017年】

上記の記事はやや上級者向けですが、初めての人でも安心して楽しめるおすすめコースももちろんあります。東京発、1泊2日で行けるおすすめコースを知りたい方は、こちらの記事も参考にどうぞ。
青春18きっぷ旅 東京発の1泊2日おすすめコース3選

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