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MP3プレーヤーをICレコーダーとして使おう!(2ページ目)

ICレコーダーの選び方やオススメ機種を以前のガイド記事で紹介したが、今回はもっと“欲張り”な、ICレコーダーとしても使えるMP3プレーヤーを紹介したい。

執筆者:安藏 靖志

ボイスレコーダー機能が“おまけ”的な機種も多いので音質には注意

次に音質。ICレコーダーを紹介したガイド記事では「音質を気にすることはない」と書いたが、ボイスレコーダー機能付きのMP3プレーヤーの場合は“絶対に気にしてほしい”。MP3プレーヤーは音楽プレーヤーとしての機能が一番のウリであり、ボイスレコーダー機能を“おまけ”と考えているメーカーやモデルが多いためだ。

SDメモリータイプの松下電器産業「D-Snap SV-SD370V」。SDメモリーカードは別売だが、1GBで3000円を切るほどに安くなっているのでなかなかオススメ。SDメモリーカードを買い足せば、いくらでもメモリーを“増設”できるのが魅力だ。付属の乾電池ケース(単3形)を併用すれば、内蔵電池と併せて約115時間もの連続再生が可能。ボイスレコーダー機能はWAV形式。サンプリング周波数8kHzにしか対応しないのが残念だが、かなり魅力的な選択肢であることは間違いない。実売価格1万1400円

例えばあるモデルの場合、ボイスレコーダー機能はサンプリング周波数が8kHzに固定されてしまう。音楽CDのサンプリング周波数は44.1kHzで、20Hzから20kHzまでの帯域をカバーするのに対し、8kHzでは300Hzから3.4kHzまでの帯域しかカバーできない。これは一般電話の音声と同程度だ。いくら人の声を確認できる程度の音質でいいとはいえ、8kHzでは心もとない。

筆者の場合は取材で使っているため、取材対象者が複数人登場した場合でもしっかり聞き分けられる音質が求められる。これは会議の議事録を作成するビジネスマンも同じことだろう。ボイスレコーダー機能を“おまけ”で提供するモデルを購入するくらいなら、外部マイク入力端子を備えるICレコーダーの方が安心して使える。

また、MP3形式で録音する場合、低いビットレートにしか対応しないモデルも多い。ライン入力からのダイレクトレコーディング機能を備えており、そちらは256kbpsなどの高ビットレートで記録できるのに、ボイスレコーダー機能は32kbps……。128kbpsものビットレートで記録する必要はないが、32kbpsに固定されてしまうというのはちょっと不満だ。必須の条件ではないが、高いサンプリング周波数や高いビットレートが選べる機種をオススメしたいところだ。ちなみにWAV形式の場合は「ビットレート」という考え方はない(可逆圧縮のため)ので、サンプリング周波数だけに着目しよう。

>>NEXT  バッテリー駆動時間は最低10時間以上ほしい

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