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いつ狙われる? ATM |
女性が犯行に加わっていることは、上記のような役割にとどまらず、カメラの設置も女性によることが今後は考えられるでしょう。防犯監視カメラで「不審な男」が確認されることは録画テープの捜査からよく報告されますが、それほど難しい作業でもないことです。
女性は男性に比べると、バッグや買い物袋などの手荷物が多いことがあるので、ATMでの動作に時間がかかりがちです。むしろ盗撮機器の取り付けや取り外しをしても不自然ではないように見えるのではないでしょうか。バッグに盗撮機器を入れて持ち歩くこともたやすく、疑われにくいでしょう。
また、カメラでカードや暗証番号を入力する手元を映し出して、その画像を発信機で発信して、受信機で受けているという動作から、ATM近辺で受信機を搭載した車が待機していることが考えられます。
不審な車に警戒せよ!
以上のようなことから、「犯行グループには女性もいる」という点を忘れてはならないでしょう。「ATM設置場所に女性がいるからなんとなく安心」という先入観はなくすべきです。さらに、無人の出張所・ATM設置場所は、今後、金融機関の念入りな調査が望まれますが、とくに警戒して利用しましょう。複数台ATMが設置されている場所で、「思ったより人がいるな」と感じたときは、一台だけ空いているATMを利用することは避けたほうがいいでしょう。
また、盗撮画像を受信する受信機を搭載した車が必ずATM近辺に待機しているはずなので、ATMに入る前に、周囲に不審な車が停まっていないかよく見るようにしましょう。とくに高いアンテナがついているような車両、フィルムを貼って車内が見えないようになっている車両、などには要注意です。
ATM利用時は、カードや暗証番号を入力する手元が見えないように、カードを挿入する際は一方の手のひらで覆って、見えないようにしましょう。暗証番号も手のひらや雑誌や本、ハンカチなどで覆って入力するといいでしょう。
こうしたATM盗撮による不正な預金引き出しは、「偽造カード法~預金者保護法」により、金融機関から補償されます。とはいえ、自分の口座から、何者かにより不正に預金を勝手に引き出されて気分がいいわけもありません。また、必ずしもすみやかに補償されるとも限りません。キャッシュカードは「打ち出の小槌」なのですから、大切に取り扱い、利用時は細心の注意を払うようにしましょう。
金融機関は随時、ATM周辺を調査するだけでなく、防犯ビデオを精査すること、係員の配備など、被害を受けないためにできるだけのことをするよう求められています。
「偽造カード法~預金者保護法」については、「預金者保護法」カード被害は補償される?をご覧ください。
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