架空請求・振り込め詐欺の対策/カード犯罪・スキミングを防ぐ

接触式・非接触式カードについて カードスキミングの違いを知る(3ページ目)

カードには接触式、非接触式の違いがあります。「非接触式スキミング」被害に遭うのは、非接触式カードのみ。それでも、盗難被害にはいつでもどこでも気をつけましょう。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

非接触式カードのスキミング被害は?

明細書は必ずチェック!
明細書は必ずチェック!
「非接触式カード」は、「非接触式スキミング」の被害に遭う可能性はありますが、たとえば「Suica」などでは残高(入金額)が最高2万円までとなっているので、情報を盗み出し、生カードに入力してクローンカードを作ったとしても、採算が合わないと思われます。

また、情報がせいぜいどのような買い物をしたのか、いつどこの駅を利用したかといったような内容になりますので、よほどの理由がない限りはあまり意味がないと思われます。これに対する警戒の必要性は個人によって違うでしょう。すでに様々な防衛用品(カード型で財布等に入れてカードの情報を守るものなど)が出ています。

スキミング被害を防ぐICカード

「ICカード」は現時点では、スキミングに対して最も有効なカードとされています。金融機関によっては、「生体認証システム」を利用したICカードも使われるようになっており、これは本人確認の方法としては安全度は高いものです。

しかしながら、「ICカード対応ATM」の設置台数がまだ少ないこと、磁気部分も併用、併設されているため、暗証番号を必要としたり、と不便さがあることが今の時点では問題かもしれません。磁気部分もあるということは、磁気カードと安全度は変わらないということもいえます。

ATMがすべてICカードに対応すること、カードがすべてICカードになることが同時に行われるのは不可能ですから、不便さと安全度の折り合いをつけるしかないのです。しかし、少しでも安全な方法があるのなら、そちらを選ぶのが自己防衛の基本です。

従来のキャッシュカードやクレジットカードは接触式カードなので、スキマーを使った接触式スキミング被害は受けますので、スキミングしようとする者の手にカードが渡らないことが大事なのです。これまでにも述べてきているように、不審な店では利用をせず、カード処理は目の前でしてもらい、盗難・偽造被害を防ぎましょう。

もちろん、暗証番号は生年月日関係などの推測されやすい番号はすぐに変更しましょう。明細書は必ず確認することです。いずれにしても、現時点では「ICカード」を使うことが「スキミング」被害を防ぐ有効な手段ではあります。

お手持ちのキャッシュカード等を、金融機関で「ICカード」への変更をしておくことがまずは安心への第一歩です。窓口へ行く手間はかかりますが、「安全は手間がかかるもの」です。後で「換えておけばよかった」と後悔する前に、変更手続をされることをお薦めします。


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