プリンター・複合機と言えばPCに必須の周辺機器だが、大きくかさばるために設置場所が大きな課題となっていた。最近ではインテリア性を重視したスクエアデザインのモデルも登場し、リビングに設置することも可能に。また、無線/有線LANやBluetoothなどのネットワーク機能搭載モデルも充実してきており、モバイルノートなど複数のPCからの印刷も手軽にできるようになってきたと言える。
プリンター・複合機の“命”といえば「印刷機能」と「スキャン機能」だが、スタンダード機以上の最新モデルでは、その画質の差はほとんどないといっても過言ではない。逆に言えば、どれを購入してもほぼ満足の画質に仕上がっている。そこで注目したいのが「スタイル」や各種「プラスアルファの機能」だ。
機能面で注目したいのは「大画面液晶搭載などによる操作性の高さ」「メモリーカードからのダイレクト印刷」「CD/DVDレーベル印刷」「有線/無線LAN機能」「“美白”などの画質補正機能」など。これらを取捨選択して、総合的に自分に合った機種を選んでいこう。
まずは基本を押さえておこう
プリンター・複合機を購入するに当たって、まずは基本的なスペックを知っておこう。
●押さえておきたいプリンター用語と基本スペック
・インクの種類
インクジェットプリンターには、「染料系」と「顔料系」の2種類のインクがある。染料系は水性絵の具のようににじみやすいが、色の重ね合わせが得意で色再現性が高い。顔料系は油絵の具のように紙に乗りやすいが、色の重ね合わせは苦手という特徴を持つ。
・インクの数
以前のモデルでは7色、8色などとインク数が増えたこともあったが、最近では次項で紹介する「最小インク滴」を小さくすることでインク数を抑えるというのが主流になっている。基本となるのはC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)のカラー3色にブラックを合わせた4色だが、さすがに4色では心もとない。カラー、ブラック合わせて6色あれば十分といったところだろう。
・最小インク滴サイズ
「最小インク滴サイズ」というのは、インクジェットプリンターが打つことのできる最も小さいインク粒の大きさのこと。これが小さいほど細かくインクの噴射をコントロールできるため、画質がいいことを表している。以前のモデルでは5plといった程度であったが、最近では1plや1.5plといったモデルが主流になっている。
・印刷解像度(dpi)
1インチあたりどれだけのドットを表現できるかを表す数。4800×2400とか、5760×1440、9600×2400など、メーカーやモデルによってさまざまだ。数年前のモデルからdpi数はあまり変わっていないように思えるが、その割に画質は大幅に向上している。dpi数というのは一つの目安ではあるものの、あまり気にしても仕方がないスペックの一つと言える。