老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、自分で申請しないと受け取れない年金や給付にはどのようなものがあるのか、という質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:自分から申請しないともらえない年金には、どんなものがありますか?
「年金には、自分で申請しないと受け取れないものがあると聞きました。老齢年金以外にも、条件を満たしていても申請しなければ受け取れない年金や給付はあるのでしょうか?」(ヤンさん)

A:障害年金や遺族年金、寡婦年金、死亡一時金、未支給年金などは、受給要件を満たしていても請求手続きが必要です
公的年金は、受給要件を満たしたからといって、全て自動的に支給されるわけではありません。原則として、本人や遺族などが請求手続きをする必要があります。
例えば、病気やケガによって一定の障害状態になった場合に受け取れる「障害年金」は、受給要件を満たしたうえで年金請求書や診断書などを提出して請求する必要があります。障害基礎年金、障害厚生年金ともに、該当すれば自動的に支給されるわけではありません。
年金加入者や年金受給者などが亡くなった場合に、一定の要件を満たした遺族が受け取れる「遺族年金」も請求手続きが必要です。遺族基礎年金、遺族厚生年金ともに年金請求書などを提出します。
このほか、国民年金の第1号被保険者として一定期間保険料を納めた人が年金を受け取る前に亡くなった場合などに支給される「寡婦年金」や「死亡一時金」も請求が必要です。寡婦年金と死亡一時金の両方の要件を満たす場合は、どちらか一方を選択します。
また、年金を受け取っていた人が亡くなったとき、亡くなった月分までの年金で、まだ本人に支払われていないものがあれば、生計を同じくしていた一定の遺族が「未支給年金」として請求できます。
年金に上乗せされるものでは、「年金生活者支援給付金」も原則として請求書の提出が必要です。ただし、一度受給を開始し、引き続き支給要件を満たしている場合は、翌年以降の手続きは原則不要です。
加給年金や振替加算については少し扱いが異なります。老齢年金の請求時の状況などによっては別途届け出が必要になることがありますが、「必ず別に申請しなければもらえない」とは限りません。
このように、年金や関連する給付には、自分や遺族から請求しなければ受け取れないものがあります。「自分は対象になるかもしれない」と思ったら、そのままにせず年金事務所などで確認するとよいでしょう。
なお、年金や給付には時効があります。老齢年金、障害年金、遺族年金などは原則5年ですが、死亡一時金など制度によって時効期間が異なるものもあります。請求できる可能性がある場合は、早めに確認しましょう。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






