老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、老後には年金を月15万円くらいほしい方からの質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:老後は年金を月15万円くらいほしい。現役時代の年収はどのくらい必要ですか?
「まだ30代ですが、将来の年金が気になっています。老後は年金を月15万円くらい受け取れたら安心かなと思っていますが、そのためには現役時代にどのくらいの年収が必要なのでしょうか。今の収入で足りるのか、目安を知っておきたいです」(30代)

A:40年間加入した場合、年収の目安は約413万円です
会社員や公務員は、受給要件を満たすと、原則65歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金を受け取ることができます。老齢基礎年金は、20歳から60歳までの40年間、国民年金保険料を全て納めた場合、令和8年度は満額で月額7万608円です。
一方、老齢厚生年金は、現役時代の給与や賞与をもとにした「平均標準報酬額」と厚生年金の加入期間によって決まります。今回は、平成15年4月以降に40年間(480カ月)厚生年金に加入し、老齢基礎年金は満額受給できるものとして試算します。
老齢厚生年金の計算式は次のとおりです。
平均標準報酬額×5.769/1000×加入月数(480カ月)
※従前額保障での計算方法。スライド率等については省略。乗率は昭和21年4月2日生まれ以降の人の新乗率を使用
老齢基礎年金は令和8年度で満額の月額7万608円を受給できると仮定します。月15万円の年金を受け取るには、老齢厚生年金が月額7万9392円(15万円-7万608円。年額で95万2704円)必要です。
この金額をもとに逆算すると、平均標準報酬額は約34万4046円となります。
これを年収の目安に換算すると、約413万円となります。つまり、40年間を通じてボーナスを含めた平均的な年収がおよそ413万円であれば、将来、月15万円程度の年金を受け取れる目安となります。
ただし、これはあくまでもモデルケースによる試算です。実際の年金額は、昇給や転職、賞与額、加入期間などによって変わります。また、将来の制度改正や年金額の改定によっても受給額は変動する可能性があります。
「老後は月15万円くらい年金がほしい」という目標がある場合は、現在の収入だけでなく、今後の働き方や加入期間も年金額に影響します。将来の受給額の目安を知っておくことで、iDeCoやNISAなどを活用した老後資金づくりも考えやすくなるでしょう。
※現在の制度をもとにした試算であり、将来の年金額を保証するものではありません。
※経過的加算は考慮していません。
※年収・年金額はいずれも額面で計算しています。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






