
「触れるのが、なんとなく気まずい」「もう相手にドキドキしない」そんなふうに感じている夫婦は少なくありません。さらに「セックスレス」というワードには、どこか“男女として終わり”のニュアンスがつきまとうのも事実。
ただ、セックスレスの原因は「愛が冷めたから」ではありません。男女としての関係が「終わった」のではなく「活動停止」しているだけです。今回は、セックスレスの夫婦に共通する3つの原因と、そこから抜け出すための具体的な方法をご紹介します。
<目次>
レスの原因1.「相手に触れなくなった」
セックスレスのきっかけは、とてもデリケートなもの。「仕事が忙しい」「子どもが小さい」「疲れている」といった理由で、まずスキンシップが減っていきます。そして気付けば、それが当たり前となっていくのです。
夫婦は、相手に触れない時間が長くなるほど心の距離が広がります。やがて、「触れると気まずい」「求められることがプレッシャー」「拒否されたと感じる」というすれ違いが固定化していきます。
例えば、「セックスレスが原因で夫婦関係がギクシャクしはじめた」というAさん夫婦は、気づけばスキンシップゼロの状態が3年以上続いていました。「今さら、ハグやキスなんて恥ずかしくてできない」状態になってしまったといいます。
そこで私が提案したのは「『おかえり~』といって、そっと肩に触れる」「ソファでくつろぐ時、これまでより少しだけ近くに座る」「目を見て会話する」といったところからスキンシップの準備を始める、ということです。スキンシップは「再開」ではなく「再起動」。小さく、ゆっくり始めてみましょう。
レスの原因2.「役割が『親』に固定された」
子育てがはじまると、夫婦は一気に「親モード」に突入するもの。会話も「子どもの予定」「学校のこと」「子どもにかかるお金のこと」がほとんどになり、気づけば男女の関係はストップしている状態になってしまいがちです。
「パパ」「ママ」と呼び合い、異性としての意識が消えていくのは自然なことですが、そのままにしておくと、「安定感はあるけれど、ドキドキしない」夫婦関係になっていくのは時間の問題です。
セックスレスのお悩みを相談に来たBさん夫婦もそうでした。彼女たちは結婚後、子ども中心の生活を15年続けてきました。その間ほとんど夫婦の会話は2人の子どものことだけだったといいます。
「ある日、『いつからセックスレス状態かな』と考えたら、思い出せないくらい昔だったんです。隣で眠る夫の寝顔を見て、『この人のことは尊敬も感謝もしているけれど、今はもう家族になってしまった。家族とする気になれない』と悲しくなりました」。
パートナーへの尊敬と感謝の気持ちは大切ですが、それだけでは男女の関係は続かないこともあります。改善策としておすすめしたいのは、「夫婦2人きりの時間をつくる」「思い出の場所に行ってみる」「独身時代の呼び方で相手を呼んでみる」ということ。まずは、ドキドキする関係を再起動させるきっかけをつくる必要があります。
レスの原因3.「外にときめきを求めたくなった」
家庭以外の外にときめきを求めたくなった時、セックスレスがはじまることもあります。それは、パートナーへの裏切りというよりは、「自分がまだ女性(男性)として存在しているかどうかを確認したい気持ちがある」という背景もあります。推し活や疑似恋愛、オンラインのつながりなどにハマるケースも珍しくありません。
私の知人のCさんは韓国ドラマに夢中で、「セックスレスの夫には、異性としてはまったく期待していないけれど、私はまだ誰かと恋愛がしたくてたまらない」といいます。韓国ドラマに登場するヒロインのように「すてきな人に大切にされたい」「異性として見られたい」という思いが強く、現実にときめく相手ができたら「浮気をしてしまうかもしれない」と話します。
夫婦関係を壊さないためにも、Cさんには「外に求めているものを、家庭に戻してみませんか?」というアドバイスをしました。具体的には「家での服装を少し整える」「2人の時間を意識的につくる」「パートナーを異性として扱う」といったことです。ときめきは外ではなく家庭のなかで、今からでも作っていきましょう。
セックスレスを脱却するための3つのシンプルルール
セックスレスは、夫婦の男女関係が止まっている状態。再起動させるためのルールは、次の3つです。
- 過去のことを蒸し返さない
- 相手をマイナス採点しない
- 感謝を言葉で伝える
じつは、こんなシンプルなことがセックスレスから卒業するきっかけになることもあるのです。ポイントは、相手を変えることではなく、自分のパートナーへの向き合い方を変えることです。
セックスレスは、“男女として終わり”ではありません。恋愛感情が失われたのではなく、一時的に止まっているだけです。「相手に触れる時間を増やす」「夫婦の時間を取り戻す」「ときめきを家庭内に戻す」といった小さな積み重ねが、2人の関係をふたたび動かし始めるのです。







