自分のことより「家族のため」に必死になっていた人も、上を目指して仕事に燃えていた人も、アラフィフになると体力的に無理が効かなくなってきます。更年期という人生の曲がり角、ふと「このまま枯れていくのか」不安に感じている女性は多いのではないでしょうか。
<目次>
アラフィフ世代の恋愛とは?
そんなアラフィフ世代の恋愛には、大きく分けて2つの展開があります。1つは「晩年を一緒に過ごす」未来に向けた、結婚(再婚)を意識した恋愛。もう1つは「日常に彩りを添える」大人の恋愛。
前者は独身限定ですが、後者は全てのアラフィフ女性が対象です(既婚者の恋愛がタブーかどうかは、個人の判断に委ねます)。
以前、アラフィフ世代の生き方に共感を呼んだ「最後から二番目の恋」というドラマがヒットしました。その中で描かれた大人の恋愛は、分かり過ぎている大人だからこそ臆病になってしまう、不器用で切ないものでした。
アラフィフ女性の恋愛にはいろいろなパターンがあります。大人だからこそ、若かった頃とは違った展開にもなるし、さまざまな選択肢もあるのです。
あなたがしたいのは「恋」それとも「結婚」?
アラフィフ女性の恋愛を語る上で、まずクリアにしておきたいのが、「恋」と「結婚」の境界線です。20代や30代の恋愛は、しばしば「結婚」というゴールを見据えたものでした。恋に落ちることと、将来を共にするパートナーを探すことは、ほぼ同義だったかもしれません。しかし、すでに結婚を経験し「家庭」という形を築いているアラフィフ女性に「恋愛=結婚」の方程式は当てはまりません。
既婚女性の場合、たとえ夫婦関係が冷え切っていたとしても、経済的な安定や世間体、子どもへの影響など、結婚生活を維持するメリットは計り知れません。
「恋愛」は、刺激と心の潤いを与えてくれる「サプリメント」のようなもの。その一方で、結婚という枠組みを壊すリスクを冒してまで、新たなパートナーとの「結婚」を望む人は少ないのではないでしょうか。既婚女性が(夫以外の)男性に求めるのは、一人の「女性」として愛される「恋愛」という非日常の時間(あるいはゲーム)です。それだって絶対に「なければ困る」ものではありません。
バツイチ女性の場合も、若い頃とは違い、アラフィフともなればむやみに次の結婚を目指すほうがレアケース。結婚生活の厳しさを知っているからこそ、相手の経済力や誠実さといった現実的な条件よりも、自立した大人の自分とちょうどいい距離感で寄り添ってくれる「心地よい関係」を求めます。
バツイチ女性にとっての「恋」は、過去の失敗を乗り越え自分を再肯定するためのプロセス。その先に「結婚」を考えるとすれば「夫婦という形式になったほうが(互いにとって)都合がいい」と確信できた場合。大人だからこそ、決断は慎重です。
アラフィフにもなると、感情の赴くままに全てを投げ打つような恋に落ちることはできません。でもそれでいいのです。
現実と理想の折り合いをつけながら、今の自分にとって何が最も大切なのかを冷静に見極める──大人になったからこそ、自身の生活や精神を豊かにするような恋愛をしたいものです。
「最後の恋」というシチュエーションに萌える心理
アラフィフになってから恋をすると「これが最後の恋になるかも」と考える人は少なくありません。この「最後の恋」というシチュエーションに酔ってしまう背景には、アラフィフならではの「時間の意識」があります。折り返し地点を過ぎ、限りある「人生の残り時間」について意識し始めたアラフィフ世代は、「今、この時」を輝かせることに、憧れにも似た感情を抱きます。
若い頃のような未来への期待に満ちた恋愛ではなく、最愛の人と心ゆくまで愛し合う充足感(あるいは瞬間の想い出)を人生の最後に残したいと望むのは、大人だからこそ。
特に既婚者にとっての「最後の恋」は、結婚という「日常」の中で次第に失われた「純粋な恋心」を取り戻す行為でもあります。秘密のベールに包まれた関係は、スリルと切なさという非日常のスパイスが加わるため、余計に美しく燃え上がるのです。最後の恋が与える想い出は、枯れゆく人生の後半戦を生き抜くための、秘めたるエネルギー源となることでしょう。
大人の「自由」には「責任」が伴う
アラフィフ女性が手にする「自由」は、若い頃とは性質が異なります。それはさまざまな経験や人生の決断の果てに獲得した、重みのある自由です。そして大人の自由には、必ず「責任」がセットで伴います。既婚女性の恋愛における「自由」とは、家庭という制約の中で作り出した、パーソナルな時間や心の領域です。この自由を謳歌(おうか)することはその人自身の選択ですが、自由がもたらす結果に対しては、それが何であろうと責任を負う羽目になります。もしかすると自分自身だけでなく、家族をも巻き込む可能性もあります。配偶者や子ども・親など、多くの関係者の人生に影響を及ぼすことも含め「自由」の行使には、細心の注意と倫理的な責任感が求められることだけは忘れないで。
特に相手も既婚者だった場合、互いの家庭や立場を尊重し、線を引く「大人の理性」が求められます。感情に流され、全てを壊してしまいたい衝動に駆られるかもしれませんが、そこで理性を失わず、できるだけ誰にも迷惑をかけない距離感をキープする、あるいは潔く手放す決断ができるのが成熟した大人です。
理解されなくていい。大人にとっての恋愛は「趣味」の1つ
「アラフィフにもなって恋愛するなんて」若い世代から見ると、大人の恋愛は想像の及ばない世界だといいます。特に子どもから見た親の恋愛は、素直に祝福できず複雑な心境になることも。それでも恋する気持ちはセーブしなくていいと筆者は考えます。
子どもに限らず「理解できない人」に対し、無理に説得する必要はありません。大人の恋愛は当人同士が大切に育む、パーソナルな時間。趣味のカラオケやハンドメイドをするのに、いちいち家族の許可を得なくていいのと同じ。
恋をすることで、人は心が豊かになります。ギスギスしていた感情が癒され、ストレスを忘れ、日々がカラフルに彩られるようになります。
幸せを感じる時間が増えるのはとてもいいこと。心が揺さぶられるのは生きている証。笑顔が増えてキレイになった「恋するあなた」でいればいいのです。








