今回は、夫婦関係に限界を感じた時でも精神的に追い詰められることのないように、まずやってほしい3つのことをお伝えします。
離婚か修復かの答えを出すためではなく、あなた自身を守るための考え方と行動として参考にしてください。
1. 離婚後の「経済的なシミュレーション」をしてみる
離婚は、しないに越したことはありません。ただ、このまま夫婦関係を続けることで心が壊れてしまいそうなら、離婚という選択肢は「絶対にしてはいけないもの」ではなくなります。その一方で、多くの女性が「お金のこと」で離婚をためらいます。「1人でやっていけるのか」「生活は成り立つのか」といった離婚後の経済的な不安が、心をさらに追い詰めます。
だからこそ、実際に離婚するかどうかは別として、離婚後の生活を一度リアルにシミュレーションしてみてください。働いた場合の収入や子どもの学費、実家のサポートの有無など、できるだけ細かく書き出し、目に見える数字にしてみましょう。それだけで、不安は「正体の分からない恐怖」から「向き合える現実」に変わります。
お金のシミュレーションは、離婚を決めるためではありません。「私は、いつでも自分で自分の人生を選べる」という安心を持つためなのです。【事例1】離婚できない理由が「怖さ」だったDさん(47歳)
「お金のことが怖くて何も考えられない」と言っていたDさんに、具体的な生活費を書き出してもらったのです。すると、「想像より厳しいけれど、絶望ではない」と気づいたのです。
その安心感が生まれたことで、Dさんは「今すぐ離婚しなくても、もう少し落ち着いて考えよう」と心を整えることができました。
2. 夫婦関係に「グレーゾーン」をつくる
夫婦関係が苦しくなる理由の1つは、「離婚か、修復か」という二者択一で考えてしまうことです。人生をゼロか百かで考えると、私たちは不思議と一気に追い詰められるもの。けれども本当は、夫婦関係にはグレーゾーンがあっていいのです。「朝晩だけ顔を合わせる」「週末は別々に過ごす」「家庭内別居をする」「期間限定で別居する」など、最終的に離婚という決断をくだす前にできることは、じつはたくさんあります。
「立つ鳥あとを濁さず」という言葉がありますが、離婚するにしても続けるにしても、自分が精一杯やったと思える状態で決めることが、その後の後悔を減らすことになるのは確かです。【事例2】家庭内別居で心を立て直したEさん(52歳)
「同じ家にいるだけで息が詰まる」と訴えていたEさん。夫と寝室を分け、食事の時間もずらしただけで、心の消耗が大きく減りました。
その結果、「この距離なら夫婦を続けられるかもしれない」と、夫との新しい関係性を見いだすことができたのです。
3. 周囲の「アドバイスを聞き過ぎない」
夫婦問題で苦しい時ほど、周囲の声に振り回されがちです。「そんな夫、別れた方がいいよ」「子どものために我慢すべきじゃない?」などといったアドバイスは一見、もっともらしく聞こえるものです。ですが、夫婦の内情は夫婦にしか分かりません。あなたが感じている苦しさは、間違いではなく、肯定してもいいものなのです。
夫婦問題について、離婚経験のある友人に相談すること自体は悪くありません。ですが、離婚を踏みとどまった人の意見もあわせて聞くことが大切です。
本当に頼りになるのは、あなたの直感と、あなたの人生を丸ごと見てきた経験豊富な人や、筆者のような夫婦問題の専門家であることを心にとめておきましょう。【事例3】友人の一言で決断しそうになったFさん(49歳)
「離婚してスッキリした」という友人の言葉に背中を押されそうになったFさん。
ところが同じタイミングで、別の知人からは「踏みとどまった理由」を聞く機会に恵まれました。結果として、Fさんは自分に合う選択を冷静に考え直すことができました。
重要なのは、自分の人生を守る「土台をつくる」こと
夫婦関係が苦しい時に必要なのは、すぐ効く薬のような「答え」ではありません。まずは、自分自身を守る土台づくりです。「経済を整える」「夫との適切な距離を取る」「偏り過ぎない考えの相談相手を持つ」という3つがそろうと、離婚するにしても夫婦関係を続けるにしても怖さや不安は半分になります。
離婚を考えると苦しいけれど、このまま夫婦関係を続けるのもしんどい……そう感じるのは、あなたが今、人生の大切な岐路に立っている証拠です。どちらにしても、自分の人生は自分の足で立つ覚悟が必要なタイミングが訪れたと思って、ここでしっかり土台づくりに専念してみませんか。その先には後悔しない未来が待っているはずです。








