そこで今回は、「次のエヌビディア」を見つけるために、筆者が普段から気を付けていることをまとめていきます。
※編集注釈:エヌビディア(NVDA)は、AIや画像処理に使われる半導体を手掛けるアメリカ企業。AIブームを背景に業績が大きく伸びています。
個人投資家の視点
ちょっとイメージしてほしいのですが、あなたがレストランのオーナーになるとして、- いつもお金持ちが行列をつくっている高級レストランのオーナー
- いつも客がいないレストランのオーナー
お金持ちを待たせるということは、それだけそのレストランが「強い立場」にいる会社である表れだからです。
同じ理由で、「お金を持っている人が列を作って、大金を払ってでも買いたいものはなんだろう?」という妄想がいい儲け話につながることが多いです。
言い換えると、「儲け話は、儲けている会社のそばに転がっている」ということでもあります。
投資も同じで、「誰がお金を持っていて、何に困っているか」を考えることが、次のチャンスを見つける近道になります。
「不足」はチャンスになりやすい
例えば、いま筆者が注目している例だと、「儲かっているチェーン店が、新しい店舗を出したいんだけれど、建設業者が足りなくて店舗展開が遅れている」という話を耳にしました。いまは建設業者の人手不足ですから、儲かっている人が大金を払ってでも業者を取り合っているんですよね。
それなら日本の建設業者も採算のいい案件を選んで仕事ができますから、高確率で儲かりそうです。最近だとデータセンターの建設も増えているようで、建設株は「隠れAI株」といえるかもしれません。
さらに、じゃあ建設業者は儲かっているけれど、彼らは何に困っているか?を調べてみると、コスパのよい外注先を求めているわけです。
ただでさえ人手不足なので、外注できる仕事はどんどん外注したい。ICT(※)なんかは他に任せたいし、じゃあどこの業者がいいんだろうとなるわけですね。
いつも筆者はブログなどで「不足はチャンス」と言っていますが、こうやってお金は「足りないところへと集まっていく」ものです。だから、「儲けている人は、何が足りなくて、買うんだろう?」と、よく妄想します。
※編集注釈:ICTとは、建設現場の人手不足を補うためのデジタル化や業務効率化の仕組みを指します。工程管理や人員配置、資材管理などを支えるシステムやサービスが含まれます。
儲かっている会社の「隣」に注目する
半導体不足といえば、2025年、筆者が一番利益が出たのがSK Hynix(エスケイ・ハイニックス)株式会社への投資で、年初比3倍になりました。SK Hynixというのは「メモリー」や「ストレージ」という、パソコンの記憶を司る部品を作っている会社です。
どうしてこの会社に投資したのか?というと、SK Hynixの販売先の中には、あの有名なエヌビディアがあるんですね。儲かってる人がお客さまです、と。
もちろん、全てが同じようにうまくいくわけではありませんが、エヌビディアはAI用のチップを設計している会社で、いまめちゃくちゃ儲けています。そんなエヌビディアが、大金を払ってでも買いたいものが、SK Hynixのメモリー半導体だったのです。
取りとめなく書いてしまいましたが、要点をまとめると、
- お金持ちを待たせる会社は強い
- お金持ちの隣に次のお金持ちがいる
- お金は「不足」へ集まっていく
あまりにシンプルなので「本当かなあ?」と疑う方もいるかもしれません。しかし、このテクニックは学術的にも実証されています。
イェール大学とシカゴ大学の研究(2008年)によると、主要顧客の株価が動いた後、その取引先(サプライヤー)の株価は平均1カ月遅れで同じ方向に動く傾向があるそうです。つまり、顧客が儲かると、取引先も儲かるわけですね。
ビジネスチャンスや投資のチャンスを見つけたいときには、ニュースを見ながらぼーっと考えるだけでもいいので、やってみてはいかがでしょうか?
参考
- Cohen, L., & Frazzini, A. (2008). "Economic Links and Predictable Returns." The Journal of Finance, 63(4), 1977-2011.







