Q:現在、64歳男性です。年金を繰り上げした場合、加給年金も一緒にもらえますか?
「現在、64歳の男性です。現在、特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分のみ)を受給しています。妻は61歳で、私は厚生年金の加入期間が44年以上ある長期加入者です。誕生日を待たずに年金を繰り上げ受給した場合、加給年金も同時にもらえるのでしょうか。長期加入者の特例(44年特例)との関係も含めて教えてください」(ムーミンさん)
年金を繰り上げしたら加給年金ももらえる?(画像:PIXTA)
A:65歳前に繰り上げ受給すると、加給年金は支給されません。加給年金は「65歳到達時点」で判断されます
結論からいうと、65歳になる前に年金を繰り上げ受給した場合、加給年金は支給されません。加給年金は、老齢厚生年金に上乗せされる年金ですが、65歳に到達した時点で支給要件を満たしているかどうかが判断される仕組みだからです。
配偶者加給年金は、次のような条件を満たした場合に支給されます。
65歳に到達した時点で、
・厚生年金の加入期間が20年以上ある
・生計を維持している65歳未満の配偶者がいる
この条件を満たすと、老齢厚生年金に加給年金が上乗せされます。ただし、65歳になる前に繰り上げ受給した年金には、加給年金は加算されません。
ムーミンさんは、厚生年金の加入期間が44年以上あるとのことですので、「長期加入者の特例(44年特例)」の対象になる可能性があります。
この特例は、本来65歳から受け取る「定額部分」や加給年金を、一定の条件を満たせば65歳前でも受け取れる制度です。ただし、重要な前提条件があります。
44年特例を利用するためには、
・厚生年金の加入期間が44年以上あること
・特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の受給権があること
・65歳になる前に退職し、厚生年金の被保険者でなくなっていること
が必要です。
長期加入者の特例は、「仕事を辞めていること」が大前提です。現在も会社で働き続けて厚生年金に加入している場合は、この特例を使うことはできません。
一方で、すでに退職しており、上記の条件を満たしている場合は、65歳前でも定額部分や加給年金を受け取れる可能性があります。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






