Q:1965年12月生まれの単身女性。時給が上がるため、社会保険未加入のまま働くのが難しくなってきました
「1965年12月生まれの単身女性です。2つの職場を掛け持ちしながら働いており、現在は年金免除と国民健康保険の5割軽減を受けています。時給が上がるため、この条件のまま働くのが難しくなってきました。社会保険に加入して働いた方がよいのか迷っています」(花咲さん)
時給が上がるため、社会保険に加入した方がいい?(画像:PIXTA)
A:時給アップにより年収が106万円を超える見込みであれば、勤務時間を週20時間未満に調整しない限り、社会保険への加入が必須になります
結論からいうと、花咲さんの場合、時給アップにより、年収が106万円(勤務先は事業規模従業員51人以上、月収8万8000円)ということでしたら、勤務時間を週20時間より減らすなど勤務条件を変えない限り、社会保険加入は必須となります。いずれ年収106万円(月収8万8000円)の要件や規模要件も縮小・撤廃される予定です。ただ、現在59歳ですから、例えば、標準報酬月額※が8万~9万円程度で社会保険に10年間加入した場合、老齢厚生年金は月額4000~5000円程度(年額約5万~6万円)上乗せされます。
※「標準報酬月額」とは、給与(基本給+各種手当)や交通費などを含めた総支給額をもとに決められる金額で、厚生年金の計算に使われるものです。
社会保険(厚生年金)の加入期間が伸びればそのぶん確実に増えます。老後生活費として老齢基礎年金に上乗せできます。
また、社会保険に加入するということは、会社の健康保険にも加入するということですので、病気やケガで長期療養になっても傷病手当金が受給できるなどのメリットがあります。
59歳という年齢で、何歳まで仕事をするか、今さら、社会保険に加入するのか、など老後生活についての迷いや不安が多いと思いますが、1日でも長く働き、1円でも多く公的年金を受給できると考えれば、前向きな老後人生が待っていると考えられます。
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