離婚寸前から関係を修復した夫婦たちの「実体験に基づいた知恵」に、そのヒントがあります。危機を乗り越えた夫婦に共通している「5つの変化」に注目し、離婚の危機を乗り越えるための方法としてご紹介します。
<目次>
離婚危機回避法1「会話」を変えた
離婚寸前の夫婦の多くに共通しているのが、「会話があるようで、じつは会話がない」という状態です。「明日のゴミ出しお願い」「お迎えお願い」「夕飯どうする?」——これらは会話というより“業務連絡”にすぎません。夫婦の会話とは、気持ちや価値観を分かち合うためのものです。
例えば、子どもの話題ひとつとっても、「宿題の作文にこんなこと書いてて笑っちゃった」「私たちの子どもの頃とはずいぶん違うね」というように、感情を共有することを意識すると、雰囲気が和やかに変わります。
感情を交わす会話は、相手の心を再びこちらに向ける第一歩。「伝える」ではなく、「分かち合う」を意識することが、危機を乗り越える会話のコツです。
離婚危機回避法2「視点」を変えた
離婚寸前の夫婦が抱える共通の不満は、「なぜ、分かってくれないの?」という相手への思いです。ただ、相手を変えようとしてもうまくいかない時こそ、自分の考え方を少し変えることが有効です。そのカギになるのが想像力です。例えば、夫が週末に寝てばかりいる時に「どうして自分だけゴロゴロしているのよ」「私だって疲れているのに」とイライラを募らせる前に、「体調が悪いのかしら」「何か悩んでいるのかも」とまずは視点を変えて相手を見直してみましょう。すると、自分の言葉も行動も変わっていきます。
「思いやりの言葉をかける」「温かいお茶をいれる」「好きな食事を用意する」、そんな小さな行動から、相手の心は少しずつほぐれていきます。
離婚危機回避法3「思い込み」を変えた
「普通はこうするでしょ?」「常識的に考えて、そうじゃない?」——この“普通”という言葉は、実は夫婦関係を難しくしてしまう大きな原因になることをご存じでしたか?多くの夫婦がつまずくのは、「自分の価値観=正しい」と思い込んでいること。けれども、“普通”のかたちは人それぞれ違います。
例えば、休日の過ごし方について。「休みくらいのんびりしたい夫」と「せっかくだから出かけたい妻」は、どちらも間違いではなく、ただ“違うだけ”。思い込みを変えて、「そういう考え方もあるんだね」と柔らかく受け止めるだけで、夫婦の雰囲気は驚くほど穏やかになります。
正しさよりも、柔軟さを大切に。思い込みを見直すことが、夫婦関係を立て直すポイントです。
離婚危機回避法4「比べる対象」を変えた
「〇〇さんの旦那さんは家事も手伝うのに」「あの人の夫はもっと稼いでる」などと、他の夫婦と比べることで、不満がどんどん膨らんでしまった経験はありませんか?とはいえ、比べることを完全にやめるのは難しいもの。それなら、“比べる相手”を変えましょう。
例えば、「昔の夫」と比べてみましょう。「以前より少し家事を手伝ってくれるようになった」「転職活動中より今の方が安定している」といった“加点方式”で見ると、相手への見方が変わります。
不満はゼロにはできなくても、「まぁ、前よりマシかも」と思えるだけで、夫婦の雰囲気も、少し温かくなります。比べる相手を変えることは、自分の心を守る“思考のリセット”でもあるのです。
離婚危機回避法5「時間の使い方」を変えた
離婚危機の真っ最中は、相手の行動一つひとつが気になって心がすり減っていくもの。そんな時に必要なのは、相手に向かう時間ではなく、自分の心を回復させる時間です。「推し活をする」「カフェでひと息つく」「新しい趣味を始める」「好きなドラマを観る」など、少しだけ「自分のための時間」を作ることで、心のバランスが取り戻せます。自分の機嫌を自分で取れるようになると、相手に対しても優しくなれます。「相手に変わってもらう前に、自分の時間の使い方を見直す」。これが、離婚の危機を乗り越えた夫婦が実践していた共通点です。
相手でなく「自分が変わる勇気を持つ」
離婚の危機を乗り越えた夫婦に共通しているのは、「相手を変えよう」とする前に、「自分が変わる勇気」を持ったことです。会話を変え、視点を変え、思い込みを見直し、比べ方を工夫し、時間の使い方も変えていく。自分が変わるということは、我慢することではなく、「よりよい未来を選ぶこと」なのです。夫婦の関係は、壊すのも再生するのも自分の心次第。「もう限界」と思っても、自分の中にまだ手放したくない気持ちがあるなら、その声を大切にしましょう。今日から少しずつ、できることから始めてみることが、ふたりの絆を再び結び直す第一歩になります。








