今回は、車を手放すことで得られる節約効果や、シニア向けのタクシー助成制度について詳しく解説します。
車を手放すことで得られる節約効果
車を所有していると、以下のような維持費が発生します。【車の維持にかかる主な費用】
・保険料:年間約5万~15万円
・自動車税:軽自動車で約1万円、普通車で約3万~4万円
・車検費用:2年ごとに約15万円前後
・メンテナンス費:使用頻度や車種によって異なる
・駐車場代:地域によって異なりますが、都市部では月額1万円以上になることも
・ガソリン代:走行距離や燃費により変動する
これらを合計すると、年間で数十万円の費用がかかる場合もあります。そのため、特に都市部にお住まいの方や、車の使用頻度が少ない方にとっては、車を手放すことで大きな節約につながるでしょう。
地域の自治体が行う「高齢者向けのタクシー助成制度」
多くの自治体では、高齢者の移動支援としてタクシー助成制度を設けています。これにより、車を手放した後も、通院や買い物などの日常の移動を経済的にサポートすることが可能です。以下で、高齢者の方にタクシー料金の一部を助成する助成券を交付している市区町村を紹介します。●千葉県長柄町「高齢者等外出支援タクシー利用助成制度」
助成内容と対象になる人は、以下のとおりです。
【タクシー料金の主な助成内容】
・1カ月当たり4000円分(タクシー利用券4枚)
4月に申請するとタクシー利用券4枚×12カ月=48枚が最大もらえます。
・75歳以上の方は、1カ月当たり4500円分(タクシー利用券4.5枚)
4月に申請すると4.5×12カ月=54枚が最大もらえます。
・人工透析を受けている方は、1カ月当たり1万2000円分(タクシー利用券12枚)
4月に申請すると12枚×12カ月=144枚が最大もらえます。
いずれの場合も、タクシーを利用した際の乗車料金1回につき3000円まで使用できます(タクシー利用券3枚分)。
【対象になる人】
長柄町に住所を有する在宅の方で、対象者および対象者と同一の世帯員に、町税等の滞納がなく、次のいずれかに該当する方です。
・75歳以上の者
・65歳以上の者
(申請年度で65歳以上の次に該当する方)
・自動車運転免許証がない方
・自動車運転免許証はあるが、健康上の理由等により運転が難しい方
・自主的に自動車運転免許証を返納した方など
申請方法などの詳細は、以下で確認できます。
・高齢者等外出支援タクシー利用助成制度 - 長柄町
●山梨県南アルプス市「高齢者タクシー利用助成制度」
助成内容と対象になる人は、以下のとおりです。
【主な助成内容】
1枚につき、普通タクシー初乗り運賃額の範囲内で利用でき、1回の支払いにつき、2枚まで利用することができます。
1カ月当たりの高齢者タクシー券の交付枚数
《市内在住》
・65~74歳:運転免許返納者(2枚)、運転免許なし・運転免許あり(交付対象外)
・75歳以上:運転免許返納者・運転免許なし(3枚)、運転免許あり(2枚)
《櫛形西地区》
・75歳以上:運転免許返納者・運転免許なし(2枚)、運転免許あり(1枚)
【対象になる人】
南アルプス市に住民登録をしている方で以下の条件に該当する人が対象になります。
・申請年度内に65~74歳になる方で、運転経歴証明書をお持ちの方(昭和36年4月1日以前に生まれた方)。
・申請年度内に75歳以上になる方(昭和26年4月1日以前に生まれた方)。
・申請年度内で75歳以上になる方のうち、身体障害者手帳3級をお持ちで「重度心身障害者タクシー利用助成」を受ける資格がある方は、どちらかを選択できます。
申請方法などの詳細は、以下で確認できます。
・令和7年度高齢者タクシー利用助成回数乗車券について - 山梨県 南アルプス市
●愛知県愛西市「高齢者福祉タクシー料金助成」
助成内容と対象になる人は、以下のとおりです。
【タクシー料金の助成内容】
・初乗り料金およびお迎え料金の助成(年度24回分のチケット)
【対象になる人】
以下の条件に該当する方がタクシー料金助成利用券の交付を受けられます。
・80歳以上の方
・65歳以上の要介護1~5の認定を受けた方
・65歳以上の運転ができない方
申請方法などの詳細は、以下で確認できます。
・高齢者福祉タクシー料金助成 | 愛西市
まとめ
車を手放すことで、年間数十万円以上の維持費を節約できる可能性があります。また、シニア向けのタクシー助成制度を活用することで、移動の自由を保ちながら経済的な負担を軽減できます。お住まいの自治体にも、移動の補助となる助成制度がある可能性は高いですので、自治体ホームページで確認してみましょう。