そのままの勢いで洋服を買ったり、若々しさを追い求めたりするのはよくあること。でもそれが「誰かと比べた結果」なら、少し立ち止まって考えてみることが大切です。今回は、そんな「比べグセ」とお金の関係について、じっくり考えてみましょう。
他人と比べると、知らないうちに支出が膨らむ理由とは?
「友人は頻繁に旅行に行っている」「ご近所さんの車が新しくなっていた」「SNSで見かける同世代の人が、なんだか華やかに見える」。ふとした瞬間に他人と自分を比べてしまうことはあるものです。
そんなとき無意識に「私も何かしなくちゃ」「このままじゃいけない」と焦るような気持ちが生まれがちです。この「焦り」は、お金の使い方に大きな影響を与えます。3つのパターンに分けて見ていきましょう。
●見栄のための出費が増える
誰かの新しい洋服や車、旅行の話を聞いて、「自分も……」とつい高価な買い物をしてしまう。本当に必要なものではないのに、「同じくらいのレベルに見られたい」「置いていかれたくない」という思いから支出が増えることがあります。
●気が進まないお付き合いにお金を使う
「誘われたら断れない」「行かないと悪く思われるかも」など、義務感からの飲み会や集まりへ参加してしまうことも。本当は気が進まないのに「みんな行っているから」とムリして参加すると、交通費・飲食代などが積み重なります。
●SNSやメディアに影響されて「なんとなく消費」をする
SNSで誰かの素敵な暮らしや旅行を見て、「私も頑張らなきゃ!」と意味もなく買い物や計画を立ててしまうことがあるかもしれません。「自分の本音」ではなく、ただ他人に触発されただけで動くと、後から「なんで買ったんだろう……」と後悔することになってしまいます。
「私はどうしたい?」自分の軸に戻ってみる
もし他人と比べてモヤモヤした気持ちになったら、いったん立ち止まって、自分に問い掛けてみましょう。「これ、本当に私がやりたいこと?」
「これは私の幸せに本当に必要?」
こう問い掛けるだけで、見え方が少しずつ変わってきます。
誰かの基準ではなく、「自分の基準」で行動すれば、ムダな出費や心の疲れはグンと減っていくはずです。
人と比べる時間を、自分を大切にする時間に変えていきましょう。そうすることで、お金も時間も自分らしく使えるようになります。
まとめ・比べない暮らしは、ラクで心地いい
他人と比べて焦る気持ちは、誰にでもあるものです。しかし、その感情に流されて行動すると、本来必要でない出費が増え、気付かぬうちに心も疲れてしまいます。
大切なのは、「自分はどうしたいか」を軸に選択すること。人の基準ではなく、自分の価値観に沿って暮らすことで、お金も時間もムダなく、納得感のある使い方ができるようになります。
比べない生き方は、節約や節制以上に、心と家計を整える第一歩。
「自分にとって本当に必要か」を見極める力こそ、これからの豊かさにつながっていきます。