年金・老後のお金クリニック

60歳から63歳ぐらいまでは月収は15万円で働きたい。老齢厚生年金はいくら増える?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、将来もらえる老齢厚生年金についてです。年金についての質問がある人は応募フォームからお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、将来もらえる老齢厚生年金についてです。年金についての質問がある人は応募フォームからお願いします。

Q:60歳から63歳ぐらいまでは月収は15万円で働きたい。老齢厚生年金はいくら増える?

「60歳から63歳ぐらいまでは、嘱託社員として働きたいと思っています。月収は15万円ほどの予定。3年間厚生年金に入ることで、将来もらえる年金はいくらぐらい増えるのでしょうか?」(59歳の男性)
60歳から3年間働くと将来もらえる年金はどのぐらい増える?

60歳から3年間働くと将来もらえる年金はどのぐらい増える?

A:年額約2万9597円(月額約2470円)の老齢厚生年金が加算されます

日本の公的年金は、国民年金(1階部分)と厚生年金(2階部分)の2階建で構成されていますので、将来受給できる老齢年金は、老齢基礎年金(1階部分)と、老齢厚生年金(2階部分)の2種類です。老齢年金受給額の計算方法は、老齢基礎年金と老齢厚生年金で異なります。

老齢基礎年金は、収入金額にかかわらず、国民年金保険料を支払った期間や免除期間(20歳以上60歳になるまで)などの期間によって計算されます。一方、老齢厚生年金は、厚生年金保険料を支払った期間と、現役時代の収入(厚生年金の加入期間の収入:標準報酬月額・標準報酬額)によって計算されます。

■老齢厚生年金受給額の計算
相談者が、60歳か63歳までの3年間、嘱託社員として厚生年金に加入して収入を得た場合の年金受給額は、老齢厚生年金に影響することになります。老齢厚生年金受給額を計算するときには、厚生年金に加入していた期間によって下記の2つの計算式に分かれており、合計した金額となります。

a:平成15年3月以前の加入期間
平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの加入期間の月数

b:平成15年4月以降の加入期間
平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入期間の月数
(※昭和21年4月1日以前生まれの人については、給付乗率が異なります)

■相談者が、60歳から3年間、嘱託社員(厚生年金に加入)として月額15万円で働いた場合
では相談者が、60歳から3年間(36カ月)、平均月収15万円で厚生年金に加入した場合、老齢厚生年金がどれくらい増えるのか計算をしてみます。
 
今回は【b:平成15年4月以降の加入期間】の計算式を用います(60歳からの平均標準報酬額を15万円として試算)。
 
15万円×5.481/1000×36カ月≒2万9597円

したがって60歳から、嘱託職員として平均月収15万円で、厚生年金に3年間加入すると、年額約2万9597円(月額約2470円)が、老齢厚生年金に一生涯、加算されてもらえることになります。

厚生年金に加入して働けるうちは働き続けると、将来もらえる年金が多くなります。老後資金への不安解消になりますよ。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。
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