ゆうちょ銀行の魅力は?
ゆうちょ銀行は、郵便、郵便貯金、簡易生命保険の3事業を展開していた郵便局が民営化されて「株式会社ゆうちょ銀行」となりました。その数は約2万4000カ所と非常に多く、他の銀行と比べても圧倒的です。このため、どの地域でもゆうちょ銀行の窓口を利用できる使い勝手の良さが大きな特徴です。また、ゆうちょ銀行は、都市銀行や地方銀行、ネット銀行と同じく、さまざまな金融商品を取り扱っています。今回は、ゆうちょ銀行が取り扱う金融商品の中でもお金を貯めるときにおすすめの商品についてご紹介します。
ゆうちょ銀行の「自動積立定期貯金」を紹介
ゆうちょ銀行では、新NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)などの投資を行うことができますが、ここでは「自動積立定期貯金」を紹介します。ゆうちょ銀行の「自動積立定期貯金」とは、一般月(毎月)または、特別月(年6回以内)を指定して、通常貯金から自動的・定期的に積立を行います。最長6年間、積立の回数は最高108回まで行うことができます。
1回当たりの積立金額は1000円から、通常貯金からの引き落とし日についても自由に設定できます。また、積立の途中で、金額や積み立する日、積立期間などを自由に変更することも可能です。
自動積立定期貯金の利子については、預入期間が3年未満であれば「単利」、3年、4年および5年のものは「半年複利」で計算されます。利子の計算方法である単利・半年複利について以下に説明します。
【単利】
単利の場合、預けた元金(最初の預金額)に対してのみ利息が計算されます。そのため、利息の増加は緩やかで、長期的には複利に比べて増え方が少ない傾向があります。
例えば、100万円を年利0.125%で単利の定期預金に預ける場合、1年ごとに1250円の利息が得られます。利息の1250円は元金に加算されないため、毎年同じ利息額が得られる計算になります。なお、利息には20.315%(国税15.315%、地方税5%)の復興特別所得税が課されます。
【半年複利】
「半年複利」とは、年利が半年ごとに元金に加えられて利息を再計算する方法です。通常、複利は年単位で利息を計算しますが、「半年複利」の場合、半年ごと年間に2回、利息が元金に組み込まれます。利息が元金に組み込まれるため、利息につく「利息」も発生し、雪だるま式にお金が増える効果が期待できます。
例えば、100万円を年利0.15%で「半年複利」の定期預金に預けた場合、利息の計算は次のように行われます。
半年後に1回目の利息計算では「元金100万円×年利0.15%×1/2(半年)=750円」の利息が得られます。元金に利息が加算されるため、その後の元金は100万750円になります。なお、利息には20.315%(国税15.315%、地方税5%)の復興特別所得税が課されます。
今まで貯金をする習慣がないという人は「毎月3000~5000円ずつからはじめて、徐々に1万円に増やそう」または「毎月5000円ずつ、ボーナスは10万円にしよう」など、個人の都合に合わせて設定してみてはどうでしょう。
参照
・自動積立定期貯金-ゆうちょ銀行
・金利一覧-ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行で購入できる「個人向け国債」を紹介
預貯金と並ぶ安全資産に「個人向け国債」があります。国債とは、日本国が発行する、債券(負債)のことです。国債は国が発行するだけに、最も安全性が高い金融商品といえます。また、年率0.05%の最低金利保証があり、元本割れする心配もありません。先述した自動積立定期貯金の金利は、預入期間が3年未満であれば「単利」で0.125%(年利)、3年、4年であれば0.15%(年利)、5年であれば0.20%(年利)が「半年複利」で計算されます。
しかし、個人向け国債の2024年11月11日時点における金利は以下のとおりです。
・変動10年:0.65%
・固定5:0.60%
・固定3:0.49%
自動積立定期貯金の金利と比べると、最高で約5倍となっています。ただし、個人向け国債は、発行後1年間は原則として換金できません。その後は解約できますが、直前2回分の受取利息分が差し引かれる点は注意しましょう。
個人向け国債の購入は、とても簡単です。1万円から、証券会社、銀行などの金融機関や郵便局に口座を開いて申し込むだけで購入できます。ゆうちょ銀行で購入をする場合の必要な書類等は以下で確認できますので調べてみてはいかがでしょうか。
・国債購入-ゆうちょ銀行
参照:財務省:個人向け国債商品概要