年金・老後のお金クリニック

20歳から就職まで、学生猶予で国民年金を払っていませんでした。今から、満額の480カ月納付にする方法はありますか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、国民年金保険料の学生納付特例制度を受けていた方からの質問です。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、国民年金保険料の学生納付特例制度を受けていた方からの質問です。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:20歳から就職まで、学生猶予で国民年金を払っていませんでした。今から、満額の480カ月納付にする方法はありますか?

「1965年2月生まれ、四年制大学卒業後、一般企業に就職、結婚。30歳代前半より夫の扶養家族。学生時代に留年や浪人はありません。20歳から就職まで、学生猶予で国民年金を払っていませんでした。今から、満額の480カ月納付にする方法はありますか?」(メグさん)
今から学生納付特例による猶予を受けていた未納分の保険料を納付にする方法はある?

今から学生納付特例による猶予を受けていた未納分の保険料を納付にする方法はある?

A:60~65歳になるまで、国民年金の任意加入制度を利用して、年金受給額を増やすことができます

老齢年金は、受給要件を満たすことで、65歳から受け取れます。そもそも年金受給の要件として、国民保険料を納めた期間の合計が10年以上必要です。この年金を受けるために必要な加入期間を受給資格期間といいます。国民年金だけでなく、厚生年金、共済組合の加入期間もすべて含まれ、年金額には反映されない合算対象期間や保険料が免除された期間も、受給資格期間としてカウントされます。

「メグ」さんが受けていた学生猶予とは、国民年金の「学生納付特例制度」のことかと思います。「メグ」さんのように、国民年金保険料の免除・納付猶予や学生納付特例の承認を受けた期間がある場合は、国民年金保険料を全額納付した場合と比べて65歳からもらえる老齢基礎年金の受給額が低くなります。

学生納付特例で年金保険料を払っていない場合は、年金の受給資格期間として計算されますが、年金額には反映されません。そのため年金受給額が少なくなります。

学生納付特例期間の保険料を、後から納付(追納)することで、年金受給額を増やすことができる『追納制度』の利用ができます。ただし追納ができるのは、追納が承認された月の前10年以内の免除等期間になります。そのため今から「メグ」さんが保険料の猶予を受けていた未納分の保険料を追納することができません。

しかし国民年金保険料の納付済期間が40年に満たない人は、老齢基礎年金を満額に近づけるために、60~65歳になるまで、国民年金の任意加入制度を利用して、年金受給額を増やすことができます。検討してみてはいかがでしょうか。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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