年金・老後のお金クリニック

老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々に繰り上げ受給することは可能ですか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年金の繰り上げ受給についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年金の繰り上げ受給についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り上げ受給できますか?

「老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々に繰り上げ受給することは可能ですか? 確か、繰り下げなら別々オッケーですが、繰り上げだとどちらか一方はないと聞きましたが」(テルテルさん)
老齢基礎年金と老齢厚生年金どちらか片方だけを繰り上げ受給することはできないの?

老齢基礎年金と老齢厚生年金どちらか片方だけを繰り上げ受給することはできないの?

A:老齢基礎年金と老齢厚生年金は、別々に繰り上げ受給できません

老齢基礎年金と老齢厚生年金は、別々に繰り上げ受給できません。なお、相談者さんのおっしゃるとおり、繰り下げる場合には、老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々に繰り下げることができます。

繰り上げ受給にはデメリットがあります。

繰り上げ受給の請求をした時点に応じて月単位で年金が減額され、その減額率は一生変わりません。減額率の計算式は以下のとおりです。

減額率(最大24%)=0.4%×繰り上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数
※昭和37年4月1日以前生まれの方の減額率は0.5%(最大30%)

その他のデメリットとしては、事故や治療中の病気が悪化し障害の状態になっても障害基礎年金や障害厚生年金を請求できません。また、65歳までの間に失業給付(基本手当)を受給できる場合は、繰り上げ受給した老齢厚生年金は支給停止となってしまいます(繰り上げした老齢基礎年金は受給できます)。

繰り上げ受給は一度申請すると、取り消しできないので、よく考えてみることをおすすめします。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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