年金・老後のお金クリニック

共働きです。65歳以降、夫が先に亡くなったら、夫の遺族厚生年金と自分の老齢厚生年金の両方をもらえるのでしょうか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、共働き夫婦の65歳以降の遺族年金についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

All About 編集部

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、共働き夫婦の65歳以降の遺族年金についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:共働きです。65歳以降、夫が先に亡くなったら、夫の遺族厚生年金と自分の老齢厚生年金の両方をもらえるのでしょうか?

「夫の扶養に入らず、正社員として共働きで働いています。65歳から老齢年金をもらえるそうですが、夫が先に亡くなったら、夫の遺族厚生年金と自分の老齢厚生年金を両方もらえるのでしょうか?」(42歳・会社員女性)
厚生年金に加入している妻の場合、65歳以降、夫が先に亡くなったら年金はどうなるの?

厚生年金に加入している妻の場合、65歳以降、夫が先に亡くなったら年金はどうなるの?

A:夫の遺族厚生年金と自分の老齢厚生年金が両方もらえるということではなく、自分の老齢厚生年金が全額もらえた上で、遺族厚生年金の金額が多ければ、遺族厚生年金からその差額をもらえることになります

遺族厚生年金を受け取れる人が、65歳以上で自身の老齢厚生年金の受給権を有する場合、原則自分の老齢厚生年金を受け取れます。ただし自分の老齢厚生年金が遺族厚生年金より少ない場合、その差額分の遺族厚生年金も受け取れます。

相談者のような厚生年金加入者は、65歳になると、自分の老齢厚生年金を受け取ることができます。相談者が65歳になり、自分の老齢厚生年金と遺族厚生年金も支給される場合には、まず自分の老齢厚生年金を受け取り、遺族厚生年金受給額が、自分の老齢厚生年金受給額より多ければ、その差額分が遺族厚生年金から支給されるという決まりがあります。夫の遺族厚生年金と自分の老齢厚生年金が両方もらえるということではありません。
日本年金機構HPより転載。65歳以上の遺族厚生年金の受給権者が、自身の老齢厚生年金の受給権を有する場合のイメージ

日本年金機構HPより転載。65歳以上の遺族厚生年金の受給権者が、自身の老齢厚生年金の受給権を有する場合のイメージ

遺族厚生年金から自分の老齢厚生年金が引かれてしまっている(支給停止になっている)、ということではなく、自分の老齢厚生年金が全額もらえた上で、遺族厚生年金の金額が多ければ、その差額をもらえる、という解釈をするとよいと思います。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。
投資や資産運用に関する最終的なご判断はご自身の責任において行ってください。
掲載情報の正確性・完全性については十分に配慮しておりますが、その内容を保証するものではなく、これに基づく損失・損害などについて当社は一切の責任負いません。
最新の情報や詳細については、必ず各金融機関やサービス提供者の公式情報をご確認ください。

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます