回答者プロフィール
回答者本人:70歳男性同居家族構成:本人、妻(68歳)※長男家族と2世帯住宅暮らし
居住地:神奈川県
現在の資産:預貯金1000万円、リスク資産100万円
年金受給額(月次):約25万円
退職時の状況
業種・職種:製造業・営業事務企業情報:上場企業(プライム市場)、社員数1000人以上
雇用形態:正社員
年収:700万円
勤続年数:35年
退職時の年齢:58歳(2011年)
退職金の総額:3500万円
「退職金には満足していない」
退職金について「あまり満足していない」と回答した今回の投稿者。その理由として、「会社の業績が悪く、自分の体調不良もあり早期退職したので、後悔が残りました。もう少し貰えたら良かったのですが、会社の業績を考えたら致し方ないかという、諦めの境地でした」と語っています。
退職金の総額は「3500万円」。期待していた金額には及ばなかったようで、「もう少し会社の業績が良ければ退職金は4000万円を超えていたかもわかりませんが、2009年のリーマンショック、2011年の東日本大震災などの影響」が業績に響いたのではと推測します。
くわえて「会社では50歳で役職定年となり、収入が減る中で、職場での自分の位置を維持するのに、精神的に耐える時間が長かった」と退職間際はストレスも多かった様子。前述のように体調を崩し、「定年を2年残して退職しました」と語られています。
「老後に備えて自宅を2世帯住宅に建て替え」
退職金の使い道は、「それまでの貯金と、妻の貯金を合わせて、老後に備えて2世帯住宅を建てることを計画していました」と投稿者。「30年住んだ家の建て直しでした。妻の貯金と合わせて4000万円で、小さいながらも2世帯住宅を建て直して長男家族との同居を始めたことは満足しています」と、退職金で終の棲家を手に入れ、家族とともに穏やかな老後を過ごされている様子です。
また「コロナが蔓延して経済活動が停止した2020年末までに、ぎりぎりで家の建て直しが終了した」というタイミングも幸いだったと感じているそう。
ただ、退職後しばらくは「妻にも長年の勤続を慰労されましたが、それも長続きせず」と本音も。「家庭における自分の立場を見直して、家事労働をこなし、妻の迷惑にならないように努力をすることを迫られました」と退職後の生活の変化には苦慮されたようです。
「年金と退職金だけでは老後資金が足りない」
退職金を受け取ったことでどの程度経済的余裕が生まれたかを問うと、「一時的には満足感が得られますが、退職金はあくまでも臨時収入であり、病気や天変地異などの非常時への蓄えとしての心の安定剤であり、生活費には充当しないのが望ましいです。生活費は年金などでやりくりすべきです」と回答。実際に退職後、「心臓の持病があり、狭心症の悪化により検査入院を迫られた」と、病気による予期せぬ出費も経験したと言います。
「現役時代は会社の健保に加入していたので、保険料の半額は会社が負担してくれたのですが、国民健康保険に代わって、保険料が倍額になったのは痛いです。入院してみて、改めて現役社員は恵まれていると実感しました」と投稿者。
くわえて「これほどの物価高が襲ってくるとは予測できなかったので、もう少し個人年金の掛け金を若い時に増やしておけば良かった。国民年金、厚生年金、退職金だけでは、これからの物価高、増え続ける社会保険料などの負担に耐えられません」と後悔をにじませます。
だからこそ、これから退職金を受け取る現役世代には、「若いときから月1万~2万円でも良いので、個人年金、NISAなどの投資に余裕資金をあてるべきです」とアドバイスを残されていました。
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