働きながら介護をするためのコツ1:事前準備と情報収集
介護が必要になる前に、家族間で事前に話し合いをしておくことが大切です。介護が必要になったときに誰がどのようにサポートするのか、介護に使えるお金はどのくらいあるのかなど確認しておけば、突然の事態にも対応しやすくなります。また、自治体や地域包括支援センター、介護相談窓口などに、提供されている介護サービスや支援制度について確認しておくことも重要です。
働きながら介護をするためのコツ2:企業の支援制度を知っておく
介護の負担を軽減するための制度の代表的なものは、介護休暇と介護休業です。それぞれの概要を説明します。●介護休暇
要介護状態にある親の通院に付き添う必要があるとき、親の介護のことでケアマネジャーなどとの打合せが必要なときなど、細々とした介護の用事がある場合は、1日単位または時間単位で取得できる介護休暇を利用しましょう。
介護休暇は、対象家族が1人であれば、年5日まで取得することができます。介護休暇を取った場合、基本的に無給となりますが、会社によっては有給になることもあります。詳細は就業規則などで確認するとよいでしょう。日々雇用者(1日単位で雇用される労働者)以外のすべての労働者が該当します。
出典:介護休暇について|介護休業制度|厚生労働省
●介護休業
親の要介護レベルが上がり、日常生活のほぼすべてに付き添いが必要になれば、老人介護施設に預けることを検討するでしょう。しかし、希望の施設が満室ということも多く、しばらく待つことになるかもしれません。その間の自宅での介護には、介護休業が取得できます。
介護休業は、対象家族1人あたり3回まで、通算93日間休業できます。介護休業では、雇用保険の被保険者で一定の要件を満たす人に休業開始時賃金日額の67%の介護休業給付金が支給されます。ただし介護休業期間中に賃金が支払われた場合は支給額が減額される場合があります。
対象になるのは、日々雇用以外のすべての労働者。ただし、パートやアルバイトは、介護休業を申し出する時点で、93日間の介護休業を取得した後、6カ月の経過後も引き続き雇用される必要があります。取得についての詳細は、会社の人事課にお問い合わせください。
出典:介護休業について|介護休業制度|厚生労働省
●テレワーク
テレワークの導入が進んでいる企業では、介護の際、自宅での勤務が認められるかもしれません。これにより、通勤時間の負担が減り、介護と仕事の両立がしやすくなるでしょう。
家族に介護が必要になったとき、テレワークが認めてもらえるかは、個々の企業で異なります。就業規則や人事担当者等に確認してみるとよいでしょう。